本文に移動

加湿器殺菌剤事件で報告書捏造、ソウル大教授を緊急逮捕

登録:2016-05-05 07:05 修正:2016-05-05 07:34
裏金受け取り有利に作成した疑い 
実験データの一部削除も 
湖西大教授も被疑者調査方針
加湿器殺菌剤被害者・家族会のカン・チャンホ代表(左)とアン・ソンウ運営委員が3日、オキシー加湿器殺菌剤の毒性実験の研究報告書を捏造した疑いがあるソウル大研究チームに対する抗議文を大学に伝え、同大で記者団の質問に答えている=キム・ミョンジン記者//ハンギョレ新聞社

 検察が、オキシーから裏金を受け取り同社に有利な加湿器殺菌剤の実験報告書を作成した容疑で、ソウル大教授を緊急逮捕した。

 ソウル中央地検の加湿器殺菌剤被害事件特別捜査チーム(チーム長・イ・チョルヒ)は4日、オキシーの要求どおり「加湿器殺菌剤と肺損傷に因果関係がない」という実験報告書を作成し裏金を受け取った容疑(賄賂授受など)で、ソウル大獣医学部のチョ教授(56)を緊急逮捕した。検察は、チョ教授が実験データの一部を削除するなど、証拠を隠滅した情況も捕捉した。

 チョ教授はすでに1回検察に出頭し、「オキシーから研究用役費2億5000万ウォン(約2300万円)のほか1000万ウォン(約920万円)を個人の口座で受け取った」と供述している。しかしチョ教授は、諮問料と主張しており、検察は実際の諮問契約が行われたのか、その使途について集中的に取り調べる予定だ。

 検察は同日午前、チョ教授研究室以外にも、湖西大のユ教授(61)研究室などを家宅捜索し、実験日誌、個人日記、研究記録があるコンピューターのハードディスクなどを押収した。家宅捜索の対象には同教授らの自宅も含まれたという。

 オキシーは2011年8月、加湿器殺菌剤を肺損傷危険要因として指摘した疾病管理本部の疫学調査結果に反論するため、これら教授チームに原料物質のポリヘキサメチレングアニジン(PHMG)の吸入毒性実験を依頼した。研究用役費としてソウル大に2億5000万ウォン、湖西大に1億ウォンの用役費を支払った。用役費とは別に、2人の教授の個人口座に数千万ウォンの諮問料も送金したという。検察の捜査が始まると、オキシーは報告書の中から有利な内容だけを選び、検察と裁判所に反論資料として提出した疑惑を受けている。検察はオキシー側が該当教授たちと連絡をとり、吸入毒性実験の前に望む結果が出るよう実験条件を統制したか、報告書上のデータを捏造したかを調べている。

 検察は早ければ5日、チョ教授の逮捕状を請求する方針だ。ユ教授も近いうちに被疑者の身分で呼び、事実関係を確認する方針だ。

 一方、検察の捜査と別に、ソウル大と湖西大は自主的に加湿器殺菌剤の有害性の実験過程で、これらの教授が実験を捏造するなど、研究倫理を違反した事実があるかどうか調査している。前日、加湿器殺菌剤の被害者と家族会も、オキシー研究報告書を作成した教授たちの懲戒を求める内容の抗議文をソウル大と湖西大に伝え、強力な処罰を求めた。

チェ・ヒョンジュン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2016-05-04 22:29

チェ・ヒョンジュン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2016-05-04 22:29

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/742484.html?_fr=mt2

" target="_top">https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/742484.html?_fr=mt2訳Y.B

関連記事