Kおばあさん(79)は酒を飲むたびにクダをまく娘(52)から暴力を受けてきた。それでもKおばあさんは、「娘はうつ病を病んでいる」として処罰を望まなかった。 先月19日、京畿道のある福祉館で昼食を済ませて家に戻ったGおばあさん(73)も、息子(43)から木の棒で全身に暴行を受けた。 息子は「なぜ寝ていないで家の中を歩き回るのか」と大声を張り上げ老母に暴行した。 しかしGおばあさんも警察に「処罰は望まない」と話した。
京畿南部地方警察庁が先月4日から1カ月間に受け付けた高齢者虐待集中申告・取り締まりを実施した結果、事件の加害者の半数以上が子供であることが明らかになった。 だが、被害者である高齢の両親は、被害の事実を積極的に知らせなかったり、捜査機関に子供を処罰しないで欲しいと言う場合が大部分だったことが分かった。
4日、警察の話を総合すれば、この期間に申告・情報提供が受け付けられた85件のうち、加害者が子供であるケースが全体の57.6%に達した。 続いて配偶者が23.5%、他人15.2%、孫3.7%の順だった。 類型別に見れば身体的虐待が63件で最も多く、情緒的虐待16件、放任・遺棄6件、経済的虐待2件だった。
警察はこのうちの38件を捜査して、47件は相談措置した。 警察は捜査した事件のうち起訴意見2件、不起訴意見4件、家庭保護事件5件など計11件を送検した。 残りの27件は捜査中だ。
警察関係者は「高齢者虐待の加害者はほとんどが子供だった。 被害者は処罰を望まず、被害の事実さえ隠そうとする特徴があった。 不起訴意見や家庭保護事件として送検された事件がほとんど」と話した。 また、「申告された事件以外にも多くの高齢者虐待があると予想される。 地域社会の積極的な情報提供が必要だ。 捜査とは別に警察は高齢者保護専門機関などと連係して被害者に対する事後保護サービスを提供する」と話した。