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韓国の青少年幸福指数、OECD最下位に逆戻り

登録:2016-05-03 08:08 修正:2016-05-03 14:07
幸せになれない韓国の若者

延世大学社会発展研究所が報告書
成績より親の関係が影響
5人のうち1人は自殺衝動経験

OECD主要国の若者の幸福指数(資料:延世大社会発展研究所ヨム・ユシク教授チーム)//ハンギョレ新聞社

 「家でも学校でも勉強がとても多くて大変です」

 高校2年のチェ・セハさん(18)は自殺衝動を感じたことはないが、だからといって幸せだと感じることもあまりない。友達も似たようなものだ。歳を取るほどお金が重要だとも思う。「服を買いたいけどお金がない時が多い。学用品を持参しなくてならないのに持っていけない時もあります」

 韓国の青少年は、経済協力開発機構(OECD)加盟国の中で最も幸せでないと感じることが分かった。青少年5人のうち1人は自殺衝動を経験し、歳を取るほど“お金”を幸せな家庭の条件として挙げる傾向にある。

 2日、延世大社会発展研究所のヨム・ユシク教授(医療社会学)チームが発表した「2016年第8回子供・青少年幸福指数の国際比較研究」によると、韓国の青少年の主観的幸福指数は82点で、調査対象のOECD加盟国22カ国の中でもっとも低かった。

 主観的幸福指数とは、自分が考える幸福の程度をOECD平均(100点)と比較して点数化したもの。研究チームは3~4月、全国の小学校4年~高校3年の7908人(小学生2359人、中学生2538人、高校生3011人)を対象に学校生活満足度、幸福感、健康状態などの項目の幸福指数を調査した。韓国は2009年の最初の調査以降、2014年まで60~70点台を記録して6年連続最下位だったが、昨年90.4点(19位)で初めて最下位を免れた。だが、再び最下位となった。今年の主観的幸福指数は、スペインが118点で最も高く、オーストリア・スイスが113点でその後を継いだ。韓国と似ている国はカナダ(88点)、チェコ(85点)などだった。

 自殺衝動を経験した青少年も年々増えている。自殺衝動を感じたことがあると答えた割合は、今年、高校生が26.8%で昨年より2.8%ポイント増加した。中学生(22.6%)と小学生(17.7%)もそれぞれ3.1%ポイントと3.4ポイント多くなった。

 青少年は成績や経済水準より親との関係で幸せを感じていた。成績が同じ中間水準であっても父と関係が良ければ75.6%が暮しに満足していると答えた。一方、父と関係が悪化すれば満足度が47.7%に落ちた。経済水準が上位でも、母親と関係が悪いと49%が幸せと話したが、関係が良ければ81%が生活の満足感を示した。

 しかし、年齢が高くなるほど幸せの条件に“お金”を挙げる青少年が多かった。幸福の条件で、小学4年はお金(4%)より仲のいい家族(37%)を選択したが、高校1年は仲のいい家族(21%)とお金(20%)を挙げた。以降、高校2年ではお金(21%)が仲のいい家族(17%)を抜き、高校3年では格差がさらに広がった。

チョン・ウンジュ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2016-05-02 21:54

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/742239.html 訳Y.B

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