キーリゾルブ・イーグル訓練などに反発
北朝鮮、東海に短距離弾道ミサイル2発を発射
政府「必要な外交的措置を取る」
北朝鮮が10日、短距離弾道ミサイル2発を発射した。4日前から始まった韓米合同軍事演習のキーリゾルブ・イーグル訓練などに対する反発と見られる。政府は、「国連安全保障理事会決議の違反」としながら、安全保障理事会(安保理)への報告など、外交措置を取る方針を明らかにした。
合同参謀本部は同日、「北朝鮮が今日午前5時20分頃、黄海北道サッカンモル一帯から江原道元山(ウォンサン)北東の北朝鮮地域の東海(日本海)に短距離弾道ミサイル2発を発射した」と明らかにした。ミサイルは500キロリメートルほど飛行しており、北朝鮮は元山沖で航行禁止区域を宣言せずに発射したことが分かった。ムン・サンギュン国防部報道官は定例ブリーフィングで、北朝鮮が発射したミサイルの種類を「スカッド系列と推定される」と述べた。
北朝鮮は今月3日にも、射程距離100〜150キロメートルの新型300ミリメートルの放射砲6発を東海に向かって発射した。しかし、短距離ミサイルの発射は、今年に入って初めてだ。
北朝鮮は2014年と2015年のキーリゾルブ・イーグル訓練期間にも短距離ミサイルを発射した。今回のミサイル発射は、韓米合同軍事演習に対する恒例の武力誇示の側面と共に、韓国の独自制裁など、最近強化されている北朝鮮への圧迫に対する反発の意味が込められているものと見られる。
合同参謀本部は、「韓国軍は、関連状況を綿密に追跡し、監視しており、北朝鮮の挑発に万全の態勢を維持している」と明らかにした。ビル・アーバン米国防総省報道官も、北朝鮮のミサイル発射について「関連報道を見た。状況を注視している」と述べたと聯合ニュースが報じた。
外交部は、北朝鮮のミサイル発射について、「外交的措置を取る」方針を示した。チョ・ジュンヒョク外交部報道官は定例ブリーフィングで、「北朝鮮のミサイル発射は明らかに(国連)安全保障理事会決議に違反」とした上で、「国連安全保障理事会傘下の北朝鮮制裁委員会委員長宛に、書簡を発送するなど、いくつかの必要な外交的手段を取る予定」だと述べた。チョ報道官は「安保理決議は、北朝鮮が弾道ミサイル技術を利用したいかなる発射も禁止している」とし「政府は駐国連代表部を中心に友好国と外交的な対応措置を協議している」と述べた。国連安全保障理事会傘下の北朝鮮制裁委員会は、書簡を検討した後、調査結果を安全保障理事会に報告することになる。
韓国語原文入力:2016-03-10 19:41