ファン・ジュングク本部長と外交部で会い
「王毅イニシアチブ」巡り見解の相違
29日ユン・ビョンセ長官を儀礼訪問…3日出国
北朝鮮の4回目の核実験とロケット発射に対応した国連安全保障理事会(安保理)の新しい対北朝鮮制裁決議案採択が秒読みに入った28日、6カ国協議の議長である武大偉・中国朝鮮半島事務特別代表が韓国を訪問した。 武代表の訪韓は2011年4月26~29日以来4年10カ月ぶりになる。 それだけ朝鮮半島情勢が重大な局面に入り込んでいることを示す。
武代表はこの日午後、仁川空港を経由し入国した直後に記者団と会い「中韓は戦略的協力パートナーであり、我々(韓国と中国)の間ではいかなる問題についても討論できる。 互いを尊重する基礎の上ですべての問題を討論できる」と強調した。 訪韓期間中に議論主題に制限を設けずに「したい話」をすべてするという意味と思われる。
6カ国協議韓国側首席代表のファン・ジュングク朝鮮半島平和交渉本部長はこの日午後、ソウル世宗路(セジョンノ)の政府ソウル庁舎別館(外交部庁舎)で武代表に会い、「国連史上、前例を見ない強力な対北朝鮮制裁決議が出てくる時点に会えてうれしい。 決議案の作成過程で中国が見せた建設的役割を高く評価する」と述べた。 ファン本部長は「朝鮮半島問題に関する全般的意見を交換し、安保理決議の評価と今後の対応方案を深く議論することを願う」と延べると、武代表は「北京では雪が降らない。 雪が見れて良かった」と挨拶した。
だが、ファン本部長と武代表とは協議の過程で相当な見解の相違を示したと見られる。 武代表は、安保理の対北朝鮮制裁決議の採択と併行して、対話と交渉の軌道に復帰する方案を模索しなければならないと強調し、「王毅イニシアチブ」(非核化と平和協定を同時並行的に推進すること)の趣旨を細かく説明したという。 一方、ファン本部長は「北朝鮮非核化」が最優先に扱われるべきであり、今は対北朝鮮制裁に集中しなければならないと対抗したという。 両者は6カ国協議と関連しても「早急な再開」(中国)対「6カ国協議の枠組み内での5カ国協議」(韓国)を主張し、意見がすれ違ったと見られる。 両者は在韓米軍のTHAAD配備問題と関連しても意見を交換したことが分かった。
3月3日まで韓国に留まる予定の武代表は29日、ユン・ビョンセ外交部長官を儀礼訪問し、大統領府と統一部も訪問する予定だ。