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中国外交部長、朝鮮半島非核化と平和協定締結の同時推進を提案

登録:2016-02-18 07:44 修正:2016-02-18 08:09
中国が初の公式提案 
6カ国協議再開も模索
王毅中国外交部長 //ハンギョレ新聞社

 中国が17日、朝鮮半島の非核化と朝米平和協定締結を同時に推進させる交渉を提案した。

 王毅・中国外交部長は北京でジュリー・ビショップ豪外相との会談後の記者会見で、「朝鮮半島の核問題は中国に(責任が)あるわけではないが、6カ国協議議長国として非核化を実現させ、(北朝鮮と米国の間の既存の)停戦協定を平和協定に変えることを同時に推進する交渉を行うことを提案する」と述べた。中国が朝鮮半島非核化と朝米平和協定の同時推進を公式に提案したのは、これが初めてだ。

 王毅部長は「今、世の中で起きている葛藤の大きな問題はすべて、圧迫や制裁だけでは根本的に解決できず、軍事手段は厳重な結果を招くため一層使ってはならない」とした上で「提案の趣旨は、各国の主な憂慮事項を均衡的に解決する一方で、対話と交渉の目標を明確にさせ、早期に対話復帰の突破口を探すところにある。これは朝鮮半島の核問題を根本的に解決することにも役に立つ」と述べた。

 さらに王毅部長は「6カ国協議は8年間も中断され、その結果、誰も望まない局面に直面している」と述べ、会談の早急な再開を繰り返し求めた。国連安全保障理事会の対北朝鮮制裁決議案に対しては「北朝鮮の核と衛星発射は安保理決議を連続して破ったことから当然、代償を払うべきで、新たな決議案を用意するためスピードをあげている」と明らかにした。

 中国の提案は、韓米が求める北朝鮮の非核化、北朝鮮が求める体制安定のための米国との平和協定締結を結ぶ折衷案だ。中国は朝鮮半島の非核化は推進するものの、北朝鮮政権の急速な崩壊や混乱を招く強力な制裁は認めず、北朝鮮が抱く安保憂慮を韓米が理解すべきと主張してきた。ある北京外交消息筋は「中国が非核化と平和協定締結の並行推進を提案したのは初めて」として「安保理制裁決議をする一方で北朝鮮を対話に引き出さなければならないとする中国の考えが盛り込まれた提案のようだ」と話した。

 中国の提案を北朝鮮や韓米が受け入れるかは不透明だ。別の外交消息筋は「北朝鮮はすでに憲法に核開発を明示した。韓米も非核化が進展しなければ平和協定は締結できないと明らかにしている」と指摘し「9・19共同声明と似たこの提案が、今受け入れられることは容易ではなさそうだ」と見通した。

北京/ソン・ヨンチョル特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2016-02-18 05:26

https://www.hani.co.kr/arti/international/china/730940.html 訳Y.B

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