登録 : 2016.02.02 23:50 修正 : 2016.02.03 18:45

所得保障制度の盲点 

韓国保健社会研究院、公的年金などの効果分析 
1つ以上の給付もらえる世帯は36% 
公的年金、貧困格差の解消に貢献 
若年層には恩恵少なく、対策が急がれる

 全貧困層の10人のうち4人は、国民年金と基礎生活保障制度など、いわゆる「5大所得保障制度」のうち、いずれももらっていないことが分かった。また、貧困格差の解消に最も大きく貢献している所得保障制度は、国民年金などの公的年金であることが明らかになった。

主な所得保障制度の貧困格差解消への寄与率(資料:韓国保健社会研究院カン・シンウク博士チーム、韓国福祉パネル第9次資料) //ハンギョレ新聞社
 韓国保健社会研究院のカン・シンウク博士チームは2日、国民年金などの公的年金をはじめとする韓国の代表的な5つの所得保障制度が、国民全体または貧困層をどのぐらい保護しているのかを調べるため研究・分析し、このような結果が得られたと発表した。5大所得保障制度とは、国民年金などの公的年金、基礎(老齢)年金、基礎生活保障制度、失業給付、労働奨励税制で、貧困層は中位所得の50%未満の層を指す。

 カン博士のチームは、韓国福祉パネル第7回から第9回のデータを用いて、このような分析結果を得ており、「主要な所得保障政策の有効性評価の研究」報告書として発表した。 5つの所得保障制度を一つのパッケージとして有効性を評価したのは、今回の研究が初めてである。

 分析結果によると、まず全人口の中で、自分が属する世帯が1つ以上の所得保障給付をもらった世帯の割合は、約35.9%と推定された。ところが、これらの所得保障制度がどれほど適切に効果をあげているのか検討するためには、個々の貧困層は、これらの制度の恩恵をどれほど受け取っているのかが重要だ。このような点に着目して分析した結果、5つの制度のうちのいずれの制度の保護も受けられない層が、貧困層全体の41.1%と分析された。貧困層の10人のうち4人は公的な所得保障制度の外に置かれているのだ。ただし、65歳以上の貧困高齢者人口では、この比率が4.4%と大きく減少した。基礎(老齢)年金の導入などで、多くの貧困高齢者が社会保障制度の枠組みの中に入ってきたものと見られる。

 カン博士チームはまた、今回の研究では、これらの所得保障制度が貧困格差を減らすのに、どのくらいの貢献しているのかも分析した。貧困格差とは中位所得の50%である貧困線と実際の世帯所得との格差のことをいう。研究結果によると、平均給与額が最も多い公的年金が貧困格差を3分の2ほど(貧困格差の解消率66.7%)減らし、最も大きく寄与していることが分かった。続いて基礎年金と基礎生活保障給付が貧困格差の解消に貢献しているのが明らかになった。しかし、勤労奨励税制や失業給付は、貧困格差の解消にあまり貢献していないものと分析された。

 カン博士は「全体的に所得保障給付の恩恵が最も少ない貧困集団は、勤労年齢の就業者、すなわち勤労貧困層であり、その次が労働年齢の失業者」だとし、「彼らの集団に対する対策が急がれる」と述べた。

イ・チャンゴン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2016-02-02 19:46

http://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/729024.html訳H.J

関連記事
  • 오피니언

multimedia

  • most viewed articles
    • hotissue