パク・ミンソン氏、生徒たち追悼する「天使人形」作る
1年4カ月間の作業で犠牲生徒の半分以上完成
「子供たちを心に刻み、包み込んであげたかった」
セウォル号犠牲生徒の夢を一つずつ人形にして記憶しようとするある市民の試みが人々の心を温めている。
1年4カ月間、人形を製作しながら、いつの間にか犠牲生徒の半数以上の夢が人形として完成した。パク氏は名前だけを刻む人形ではなく、子供たち一人ひとりを憶えておける何かを作りたかった。パク・ジェドン画伯の絵と共にハンギョレに「忘れません」シリーズ(https://www.hani.co.kr/arti/SERIES/594/home01.html)で連載された生徒たちの話が参考になった。
「新聞に掲載された生徒たちの顔のイラストとストーリーを読んで、その子を思い浮かべていました。『ああ、この子は両親とこのような思い出があり、このようなことが好きだったんだ』と言いながら。記事に旅行に出かけた話があると、『家族とこのような時間を過ごしただろう』と、自分なりに想像もしました。事故後、犠牲者たちに数字を付けて何番と呼ぶのを見て、心が痛みました。子供たち一人ひとり、好きなものも、夢も違ったはずなのに、数字で記憶されるのがとても残念でした。記事を読んで、心に生徒たちを思い描き、刻み込みながら、人形を作成しました。子供を心の中で包み込んであげたいと思いました」。28日、ハンギョレとの電話インタビューで、パク氏はこう語った。
彼女は針を動かしながら、生徒の夢を最もよく表現できる方法を見つけるために、悩みぬいた。あだ名がマイコルという生徒にはマイコルを象り、薬剤師が夢だった生徒の人形には薬局の表示を縫い入れた。時間はたくさんかかったが、子供たちを、その夢を大切に記憶しておきたい一心で、縫い上げていった。
パク氏はこうして作った人形を、まだセウォル号遺族たちには届けていない。「まだ直接生徒の家族には届けられず、お会いできる機会があった、何人かの遺族たちに見せただけです。子供に関するものだから、うれしそうに眺めていました。セウォル号事故に対するやるせない気持ちを表したかったし、子供たちを心の中で記憶しているということを伝えたくて、人形を作りました。言葉にはしませんでしたが、そのような気持ちが伝わったと思っています。まだ私一人で考えていることですが、人形を全部作り終えたら、安山(アンサン)の『記憶所蔵所』やそのようなところに届けたいと思います。子供を記憶するのに訳立ててもらえたら幸いです」
パク氏は、セウォル号犠牲者を記憶しておこうとする平凡な人々の小さな行動が、遺族の痛みを和らげると共に、事故の真相究明に導くと信じている。「子供を一人ひとり記憶し、子供たちにも夢があったことを知ると、このようなことが二度とあってはならないという考えにつながると思います。そのような思いで小さな行動でもして、少しずつ変えていくべきではないでしょうか。母親たちが行っている一人デモや署名も、そのような思いからであるはずです。真相究明と責任者の処罰が行われていない現実では、なかなか遺族の痛みは治癒されません。このような状況が再び起きないようにするには、どうすべきかを考え、それぞれの小さな行動を続けるべきではないでしょうか?それができなければ、SNSに書き込むだけでも...」
一方、大田地域の作家協同組合のストーリーボブは、2014年7月からセウォル号事故を忘れないために、毎月16日に企画記事を掲載している。この企画は、2017年4月までの3年間続く予定だ。
韓国語原文入力:2016-01-28 17:51