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セウォル号のドキュメント見た大邱の“匿名の観客”、全席買い取り「寄付」

登録:2015-12-22 16:54 修正:2015-12-23 07:01
「心が痛む」 …『悪い国』を 見た中年女性の行為が話題 
「観客あまりいないので残念で … 多くの人にこの映画見てもらいたい」
55劇場のフェイスブックからキャプチャー//ハンギョレ新聞社

セウォル号の惨事以後の遺族たちの生を、 1年間、目立たない形で静かに記録したセウォル号ドキュメンタリー『悪い国』を見たある観客が「心が痛む」と言って、映画のチケットを全席買い取って寄付し、話題を呼んでいる。

 大邱市中区にある大邱独立映画専用映画館「55劇場」は 15日午後、フェイスブックに 「『悪い国』を見た観客の一人が映画を見た後、心がとても痛むと言って、12月17日木曜日午後8時上映の『悪い国』全席を買い取ってチケット 55枚を55劇場に預けて行かれました」と明らかにした。 同劇場は「12月17日木曜日午後8時上映の『悪い国』は無料で上映されます」として「まだ見てない方がいたら是非見てほしいと言って全席を買い取られた匿名の一観客の方の小さな願いが、きっと叶えられたらいいと思います」と書いた。

 55劇場のプログラマー、キム・チャンワン氏は16日、ハンギョレとの電話インタビューで「40代後半か50代初めくらいに見える一人の中年の女性が、『悪い国』の上映後すぐ訪ねて来て支払いを済ませて行った」として、「その人は『観客が来にくい午後の時間だからか、見る人があまりいなくて残念だ。多くの人がこの映画を見てくれたらいいと思う』と言って頼んでいった」と伝えた。 この匿名の観客は現場で 33万ウォン(約3万4千円)を決済した後すぐ帰って行った。 劇場側は「チケット費用を団体観覧客に設定して 1枚当たり 6000ウォンと策定した」と説明した。

 プログラマーのキム氏は「観客が座席を寄付するというのは初めてなので、不思議な気もしたし面くらいもしたけれども、映画の力が大きいと感じた」と所感を語った。 彼は「セウォル号事故後初期に出た映画『ダイビングベル』は観客がたくさん見に来たが、『悪い国』を見に来る観客数が少なくて残念だ」として「時間がずいぶん経過したけれども、変わったことも解決されたこともない。まだセウォル号関連の映画を見なければならない時だと思う」と話した。

パク・スジン記者jjinpd@hani.co.kr(お問い合わせjapan@hani.co.kr)

韓国語原文入力 :2015-12-16 14:15 

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/722132.html?_fr=sr1   訳A.K

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