慶尚北道盈徳(ヨンドク)郡の住民が盈德原子力発電所誘致の賛否を問う住民投票の結果を踏まえ、原発誘致の白紙化を要求している。今月11日から12日まで行われた民間主導の住民投票には、盈徳郡民1万1201人が参加し、1万274人(91.7%)が原発誘致に反対する意向を明らかにした。
しかし、産業通商資源部と韓国水力原子力は原発建設を予定通り推進することを表明しており、対立が続く見込みだ。住民投票以降、投票率と結果をめぐりさまざまな分析が示された。
19日、盈徳住民の説明を総合すると、住民は20日午後4時、イ・ヒジン盈徳郡守に会って盈徳原発誘致申請の撤回を求める計画だ。続いて23日には、産業通商資源部を訪ねて盈徳に原発を建設しようとする計画の撤回を要求することにした。住民たちは、要求を受け入れてもらえなければ、原発誘致反対の署名運動を行ったり、イ郡守に対する住民召喚も推進することも検討しているという。
住民投票が終わって一週間が過ぎた19日、盈徳のあちこちにかけられていた原子力発電所誘致を賛成あるいは反対する横断幕は、すべて消えた。賑やかだった住民投票管理委員会と推進委員会の事務所も閑散としていた。住民投票を支援していた環境活動家たちも盈徳を去った。
住民投票が終わった翌日、産業通商資源部は計画通りに盈徳に原発を建設すると発表した。原発建設実行機関である韓国水力原子力はマスコミに「チョンジ原発と共にする盈徳百年の大計、郡民の皆さんと一緒に作っていきます」という広告を掲載した。18日には、原発建設の補償業務を担当する慶尚北道開発公社が原発建設事業に伴う補償計画の閲覧・公告を出した。
盈徳郡の関係者は、「当初から住民投票の効力を認めていなかったため、原発誘致申請を撤回する計画はない」と述べた。
このような態度について、「政府と韓国水力原子力、盈徳郡は住民投票の結果を受け入れるべきであり、これを拒否するなら、政府や自治体主導で再投票を実施すること」を求める声が高まっている。
曹渓宗環境委員会(委員長・チョンミョン僧侶)は今月17日に発表した声明でこう主張し、「政府と韓水原、盈徳郡は住民投票の結果に法的な効力がないと主張している。盈徳郡は2010年、住民の1%にも満たない399人の署名を根拠に原発敷地を申請した。399人の署名と1万1201人の投票のうち、どちらがより地域住民の真の意見を反映しているのか」と批判した。原発建設は盈徳郡民全体の生活に影響を与える重大な事案で、地域の同意を得なければならず、今回の住民投票がそのような過程という主張だ。
住民投票には1万1201人が参加し、1万274人(91.7%)が反対票を投じた。住民投票後、住民と住民投票にかかわった団体は、投票率について異なる分析を示した。住民投票推進委員会と管理委員会は、住民投票が開始されるまで投票率の基準を明確にしなかったからだ。
住民投票が終わった翌日の13日、住民投票管理委員会は「住民投票率60.3%、反対率91.7%」と発表した。住民投票のために自主的に把握して作成した1万8581人の投票人名簿を基準にすると、投票率が「60 .3%」ということだ。環境運動連合も同日、「住民投票が成功裏に終わった。投票人名簿1万8581人のうち1万1201人が投票して、投票率60.3%となった」と明らかにした。
これとは異なり盈徳全体の投票権者3万4432人(9月基準)を基準に投票率が32.5%(1万1201人)との主張もある。
また、投票率を41%とする分析もある。これは、不在者を除く全体有権者を基準にした投票率だ。盈徳郡から選挙人名簿を提供してもらえず、不在者を把握できなかったため、不在者7000人が投票に参加できなかったことを考えると、実際住んでいる人の40%が投票に参加したという主張だ。
緑の党は同日、「盈徳住民投票の投票率は32.5%か、それとも41%なのか?選挙人名簿が分からないので、正確な比率を算出できない。これは、すべての陣営が受け入れざるを得ない大きな課題だ」と指摘した。
イ・ガンソク盈徳郡議会議長は、「住民投票管理委員会が、最初から投票率の基準を明らかにすれば、このような議論にならなかったはずだ。住民と環境活動家、両方が盈徳で苦労したのに、残念だ」と述べた。
韓国語原文入力:2015-11-19 21:00