朴槿恵(パク・クネ)政権の歴史教科書国定化告示確定発表が今週中に予定される中、国定化に反発する教師、学生、学界、そして市民社会や野党の声も高まっている。先週末、寒空にもかかわらず数千人の市民がソウル都心の国定化反対集会に参加し、国定化反対署名に参加した市民は既に50万人を超えた。
国定化行政予告に対する“意見受付”の締め切りを翌日に控えた1日、全国466の市民団体が集まった「韓国史教科書国定化阻止ネットワーク」と新政治民主連合は、それぞれソウル・中区のファイナンスセンター前と鍾閣(チョンガク)駅前で市民に国定化の問題点を説明して署名を集めるなど、総力戦を繰り広げた。 前日には歴史学教授、大学院生、学部生、教師など歴史研究者400人余りがソウル鍾路区のソウル歴史博物館に集まり「国定化反対歴史人大会」を開き、大学生や青少年たちもソウル・鍾路区のマロニエ公園と西大門区のテヒョン公園、世宗大路の東和免税店前に集まりそれぞれ集会を行った。
1日現在でオンライン・街頭署名に参加し国定化反対の意向を明らかにした市民は約55万人に達すると把握された。1日基準で「韓国史教科書国定化阻止ネットワーク」は31万5000人余り、新政治民主連合は約21万人の署名を集めた。 また、全国教職員労働組合は30日午後5時現在で2万1758人の教師たちが国定化反対署名を行ったと明らかにし、10代の青少年から署名を集めている「国定教科書反対青少年行動」も31日午前5時現在で5230人が「国定教科書反対青少年宣言文」に署名したと伝えた。これらの団体は内部討議を経て国会教育文化体育観光委員会所属議員等を通して反対署名を政府に伝達することにした。
しかし行政予告の手続きに則りファックス・郵便などで国定化告示に対する意見を受け付けている教育部は、単純集計現況すら公開していない。 教育部関係者はこの日、「現在、意見を継続的に受け付けているが、どのような意見がどれだけ受け付けられたかは分からない。 明日の意見受付締め切り後に正確な現況を把握する」と話した。 教育部は2日に意見受付を締め切り、5日に中学・高校歴史教科書を国定に切り替える告示を確定する立場だが、さらに前倒しされるかもしれないという観測も出ている。