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韓国国土部、大邱鉄道事業に朴正煕大統領の故郷を不法に含める

登録:2015-10-15 23:07 修正:2015-10-16 05:58
違法と知りながら朴正煕元大統領の故郷を含める 
国会予算政策処「予算執行保留し事業再検討」 
予算も過多配分…国土部「施行令を直して推進」
慶尚北道亀尾市上毛洞に立つ朴正煕元大統領銅像=資料写真//ハンギョレ新聞社

 韓国政府が大邱(テグ)大都市圏広域鉄道事業に朴正煕(パク・チョンヒ)元大統領の故郷の亀尾(クミ)を不法に含めていたことが明らかになった。 国会予算政策処はこの事業を再検討するよう要求したが、国土交通部は施行令を直しても事業を推進すると明らかにした。

 15日、国会予算政策処が発表した「2016年度予算案部署別分析(国土交通委員会)」報告書によれば、国土部は2016年に亀尾~漆谷(チルゴク)~大邱(テグ)~慶山(キョンサン)を結ぶ大邱広域鉄道事業を推進し、その事業区間に含められない亀尾を不法に含めた。 予算政策処は「亀尾市は広域鉄道の指定要件である(大邱大都市圏に含まれないにもかかわらず国土部がこの路線を広域鉄道に指定し『大都市圏広域交通管理に関する特別法』に違反した。 予算執行を保留して、事業の推進可否を再検討しなければならない」と明らかにした。

大邱大都市圏の範囲と広域鉄道事業

 この特別法の施行令によれば、大邱圏とは大邱広域市、慶尚北道の慶山(キョンサン)、栄川(ヨンチョン)、軍威(クヌィ)、清道(チョンド)、高霊(コリョン)、星州(ソンジュ)、漆谷、慶尚南道の昌寧(チャンニョン)から構成されていて、亀尾は範囲から外れている。また、特別法は広域鉄道の要件として「全区間が大都市圏に含まれなければならない」と釘を刺している。亀尾は大邱圏には含まれないため亀尾をこの路線に含めたことは明白な違法だ。

 また、予算政策処はこの事業の来年度予算も過多配分されたと指摘した。この事業が計画どおり推進されたとしても通常鉄道事業にかかる期間を考慮すれば、早くとも2016年10月に着工せざるを得ず2016年予算で編成された168億ウォン(約17億円)のうち84億ウォン(約8億5千万円)は除かなければならないということだ。予算政策処の分析によれば、鉄道事業は計画樹立から工事着手までに必須の手続きを踏むだけで27カ月かかる。 しかし国土部はこの事業を12カ月以内に着工する計画を明らかにした。 予算政策処は「この事業が期間を短縮して推進する程に緊急性があるとは見難く、短縮すれば不十分な設計と施工のために利用客の安全が脅かされかねない」と指摘した。

 これに対してパク・ミンウ国土部鉄道局長は「そのような問題点を確認したので特別法の施行令を手直しして亀尾を大邱大都市圏に含ませることにする。亀尾は大邱に出退勤する人が多いので、この広域鉄道に絶対に含める必要がある」と話した。 彼は事業期間については「この事業は既存の京釜(キョンブ)線鉄道を使うものなので事業期間を大幅に短縮できる。早く着工して利用者に便宜を提供しようと考える」と話した。

世宗(セジョン)/キム・キュウォン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/712983.html 韓国語原文入力:2015-10-15 19:26
訳J.S(1378字)

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