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韓国合同参謀議長候補者が論文で朴正煕クーデターを「軍事革命」と美化

登録:2015-10-02 22:27 修正:2015-10-03 07:04
 野党議員がイ・スンジン候補者の修士論文を公開
 「軍の強力な権威主義が産業化の基盤」
 イ候補者「聴聞会で説明」説明を避ける
イ・スンジン合同参謀議長候補者=資料写真//ハンギョレ新聞社

 イ・スンジン合同参謀議長候補者が「5・16」(1961年の朴正煕<パク・チョンヒ>将軍主導の軍事クーデター)を軍事革命だと美化したと、キム・グァンジン新政治民主連合議員が2日明らかにした。

 国会国防委員会所属のキム議員はこの日、報道資料を出して「イ候補者から提出させた修士論文(「21世紀安保環境変化にともなう韓国の民軍関係発展方向」2001年、忠南大行政大学院)によれば、イ候補者は5・16クーデターを軍事革命と規定し軍事独裁期間を美化した」と明らかにした。 キム議員はこの資料で、イ候補者が朴正煕元大統領の軍事独裁時期を「5・16軍事革命勢力によって国家発展という国家目標を遂行した時期」、「軍の強力な権威主義が産業化の基盤」と美化したと話した。

 キム議員が指摘したのは、イ候補者の論文30ページ索引部分で、イ候補者は「5・16軍事革命」を説明して「当時政治・社会的無能と腐敗、混乱による国家危機認識、経済発展と近代化の必要性増大」等を軍部による政治介入の動機として挙げた。 イ候補者はこれと共に「軍部集団の利益追求、個人的野心、不満など」もまた5・16の動機だと指摘した。 イ候補者はさらに「政治的中立を守るべき軍部が政治に介入する先例を残した」と5・16を定義した。

 イ候補者は韓国の民軍関係を時代的に説明して第3、第4共和国について「政府の過度な高度成長と経済的効率性に対する執着は、経済優先論理による市民的自由の制限、不均衡な都市農村間成長格差、先成長・後分配の原則にともなう所得不均衡の深化などの問題を惹起した」とも規定した。

 しかしキム議員は、イ候補者が5・16クーデターの原因を「日和見主義的行動に慣れた民間政治家たちの能力限界」とし、そのために「軍部が自然に政治介入することになった」と主張して、事実上5・16クーデターの正当性を主張したことに対して「5・16クーデターを軍事革命と認識し、軍事独裁を美化した人が合同参謀議長に任命されることが望ましいのか、本人自ら改めて考えてみなければならない」と述べた。 これに対してイ候補者側は、即座に説明することを避け、「人事聴聞会で説明する」と答えた。 イ候補者の人事聴聞会は5日に開かれる。

パク・ビョンス先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/711225.html 韓国語原文入力:2015-10-02 21:39
訳J.S(1142字)

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