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総長直接選挙廃止に抗議して釜山大学教授が投身自殺

登録:2015-08-18 00:56 修正:2015-08-18 08:27
 教授会「教育部の圧迫が招いた惨劇」と反発
17日午後3時頃、釜山金井区長箭洞にある釜山大学本館3階のテラス式の国旗掲揚台の近くで、同大学国文科のコ・ヒョンチョル教授(54)が1階玄関に飛び降りて死亡した。教授たちが、コ教授が亡くなったところで対策を議論している=釜山/連合ニュース

 国立大学の釜山(プサン)大学の教授が、総長直接選挙を要求して自ら命を絶った。教育部は、これまで大学の総長を教授などによる直接投票で選ぶ大学には、行・財政上で不利益になると大学を圧迫しており、全国の国公立大学の反発をはじめ、大きな波紋を呼ぶ見通しだ。キム・ギソプ釜山大学総長はこの日夜遅く、釜山大学教授会の座込み場を訪れて、「総長を辞任して、総長間接選挙制の推進を撤回する」と明らかにした。

 17日午後3時頃、釜山金井(クムジョン)区長箭(チャンジョン)洞にある釜山大学本館3階の国旗掲揚台の近くで、同大学国文科のコ・ヒョンチョル教授(54)が「総長は直接選挙制の約束を履行しろ」と叫んだ後、飛び降りた。コ教授は、釜山大学病院に運ばれたが、すぐに死亡した。コ教授は飛び降りる直前、釜山大学総長が直接選挙制度を放棄した方針を批判する内容などを盛り込んだ遺書を、国旗掲揚台の近くに残した。

 コ教授は、遺書に「釜山大学総長がこれまで約束を何度も覆し、結局、直接選挙制を放棄して教育部の方針通り総長を間接選挙で選ぶ用意を始めた。惨憺たる心情だ」と書き残した。続いて、 「問題は、現在の状況で、教育部の方針通り、一種の間接選挙制で総長候補を選出しても、時局宣言の前歴などを問題にして、多数の国公立大学で総長候補を総長に任用しなかったため、大学が本来の機能を発揮できないことが多いという点にある。もはや、方法はショック療法しかない。過去の民主化闘争の方式がショック療法としてより効果的かもしれない。その犠牲が必要なら、甘んじて引き受ける」と述べた。遺書には「大学の民主化は、真の民主主義守護の最後の砦だ。犠牲が必要なら、それを引き受けられる人がやらなければならない」という内容も書かれている。

 コ教授は、今年キム・ギソプ釜山総長が再三明言したきた総長直接選挙の維持の約束を覆し、釜山大学教授会と対立したことを受け、「民主主義のためには、誰かの犠牲が必要だ」と周囲に言っていたことが分かった。釜山大学教授会の関係者は、「総長直接選挙制は1987年6月の民主抗争の結果だ。教育部が直接選挙制の問題点を改善しようとする努力もせず、一方的に廃止を強要したのが、このような惨劇を招いた」と述べた。

釜山/キム・グァンス、キム・ヨンドン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-08-17 22:56

https://www.hani.co.kr/arti/society/schooling/704880.html  訳H.J

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