登録 : 2015.08.11 00:56 修正 : 2015.08.11 13:46

 北朝鮮「最高尊厳に対する冒涜」とアレルギー反応
 天安艦事件の時も見送った放送再開

合同参謀本部が4日、京畿道・坡州の非武装地帯(DMZ)の熱線監視装備(TOD)で撮影した地雷爆発場面を10日公開した。点線部分は2次地雷爆発で煙と土ぼこりが沸き上がる状況で兵士2人が動く姿=合同参謀本部提供//ハンギョレ新聞社
 国防部が10日、非武装地帯における地雷爆発事故を「北朝鮮軍の明白な挑発」と規定し、直ちに対北朝鮮拡声器放送の再開を決めたことで、南北間の武力衝突の可能性が高まっている。

 国防部は、軍事境界線一帯での拡声器放送の再開を部分的に実施すると発表した。軍当局者は「韓国軍が保有している対北朝鮮拡声器施設11カ所のうち、まず西部戦線地域と中部戦線地域の2カ所で実施する」とし「北朝鮮が軍事挑発を行ったことに対し、相応の対価を払わせるための手段であるため、無期限で実施する計画」と明らかにした。軍当局者は、放送の内容などに関連しては「北朝鮮体制に対する批判などではなく、韓国の発展の実状を紹介したり、今回の地雷挑発の実状を公開するのが主な内容であり、不規則に行われることになるだろう」と述べた。

dmzに地雷の爆発場所//ハンギョレ新聞社
 しかし、北朝鮮がこれまで韓国側による対北朝鮮拡声器放送などの心理戦について「最高尊厳に対する冒涜」、「反共和国謀略戦」として、アレルギー反応を見せてきたことから、北朝鮮が激しく反発する可能性が高い。実際北朝鮮軍は韓国側から北朝鮮に向けて拡声器放送が再開されたら、「狙い撃ちして撃破する」と公言している。李明博(イ・ミョンバク)政権も2010年、天安艦事件以後、北朝鮮に対する報復の意味で、2004年以降中断されていた対北朝鮮拡声器放送を再開すると発表したが、北朝鮮の反発を意識して実施しなかった。

 軍当局は、今回の事件について、北朝鮮軍が17日から始まる韓米合同軍事演習を兼ねた政府の訓練である「乙支(ウルチ)フォーカスレンズ演習」を控えて、韓国の安保態勢をかく乱するための挑発と見ている。合同参謀本部関係者は「今回の北朝鮮の挑発は、天安艦事件と似ている。魚雷を地雷に変えてみると、誰の仕業なのかをめぐり議論を起こして、天安艦沈没の時のように韓国内部に対立をももたらそうとする意図があるようだ」とし「これ以上やられるわけにはいかない」と述べた。今回の対北朝鮮拡声器放送の再開が北朝鮮に明確なメッセージを送る必要があるとの判断に基づいて行われたということだ。

 今回の事件をきっかけに、ただでさえ梗塞局面にある南北関係が事実上の“窒息”状態に陥る可能性が高まった。統一部は5日から北朝鮮に高位級会談を提案する書簡の発送を試みているが、今回の事件で南北対話の再開を期待するのは困難な状況となった。国防部当局者は「今回の拡声器放送の再開は、大統領府の国家安保室とも相談して決めたことだ」と明らかにした。政府レベルで南北対話に向けた雰囲気作りにこだわらず、強硬に対応する意向を明らかにした。

 国防部は、北朝鮮に向けた追加措置もあり得るという態度だ。国防部当局者は「北朝鮮にむけた拡声器放送の再開は、北朝鮮が最も負担に思うこと」だとし、「合同参謀本部が、北朝鮮に対する声明で警告した『過酷な対価』のうち、優先的に実施したものであり、今後の状況を見守る」と述べた。これに加え、軍当局は北朝鮮が拡声器放送の再開に軍事的に反発した場合は、「自衛権のレベル」で報復することを明らかにした。軍当局者は「今回の事態と関連し、すでに前方部隊に対して警戒態勢の強化措置を取った」と述べた。これまで軍当局が北朝鮮の武力行動に「原点打撃する」と強硬な対応方針を示しており、今回の事件が南北間の武力衝突を激化させる悪循環の出発点になるのではという懸念の声が高まっている。

パク・ビョンス先任記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-08-10 19:51

http://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/703855.html 訳H.J

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