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朴大統領、中国の抗日戦勝記念式典への参加を慎重に検討

登録:2015-08-10 23:53 修正:2015-08-11 06:44
 大統領府「早ければ来週後半に決定」
朴槿恵大統領が10日午前、大統領府で開かれた大統領主宰の首席秘書官会議を控え、会議資料を見ている=大統領府写真記者団//ハンギョレ新聞社

 朴槿恵(パク・クネ)大統領が来月3日、中国の北京で開催される「抗日戦争勝利70周年」記念の軍事パレードへの参加を慎重に検討していると、大統領府が10日明らかにした。

 ミン・ギョンウク大統領府報道官は同日、記者団に対し「(朴大統領が記念式典に)参加するかどうかを慎重に検討している」と述べた。これまで「まだ何も決まっていない」という立場だけを繰り返してきた大統領府が、具体的な態度を初めて示した。大統領府は、14日に予定される安倍晋三首相の「戦後70年談話」の内容と朴大統領の「光復70周年」メッセージなどを総合的に検討し、早ければ来週後半に参加するかどうか決める予定であると伝えられた。

 一部では、朴大統領が中国を訪問するとしても、北京の天安門広場で開かれる軍事パレードの代わりに、同日に上海で開催される「上海臨時政府庁舎の再開館式」に出席する可能性があるという話も出ている。朴大統領の軍事パレードへの参加が、中国を牽制するための韓米日協力戦線の瓦解として映ることを懸念する米国を考慮し、中国が精力的に準備してきた軍事パレードには参加せず、戦勝記念日に中国を訪れることで、中国の招請にもいくらか配慮するという趣旨だ。しかし、(臨時政府庁舎の再開館式には)参加者たちの面々すらまだ決まっていないことから、実際朴大統領が上海の記念式典に出席することはないという見方が優勢だ。上海駐在総領事館側も、大統領の訪問に相応しい行事を本格的に用意しているわけではないと伝えられた。

 何よりも、中国が勝利記念式典の中核となる軍事パレードへの参加を望んでいることが明確な状況で、外交的な負担を減らすための“見せ掛け”として“パレード参加なしの訪中”だけを進めれば、実利も名分も得られないという分析が出ている。「抗日」勝利戦パレードに参加しない代わりに、ほぼ同じ時期に中国を訪問して日中首脳会談を開くことを検討していると伝えられた安倍首相の動きを、真似しようとするのではという指摘も出ている。安倍首相もこのような方法で訪中を進めるのは難しいだろうと予想する見方もある。

 朴大統領の軍事パレードへの参加は、中国で行われた光復軍の抗日闘争を国際的に誇示できるきっかけとなるという分析も出ている。中国の抗日武装闘争の過程で光復軍も臨時政府の正規軍として、当時の中国政府と連携して活躍したからだ。ただし、朴大統領の父親である朴正煕(パク・チョンヒ)元大統領が満州軍官としてその反対の道を歩んだことが浮き彫りになる可能性があり、大統領府の悩みの種になるとの見方もある。

 中国の戦勝節記念式典への朴大統領の不参加を、米国が韓国政府に要求したとする日本の共同通信の報道と関連し、ミン報道官は「事実無根」という政府の立場を再確認した。ミン報道官は「米国が(中国の戦勝節記念式典に)参加しないように外交ルートを通じて韓国に要請した事実はない」とし「米国も事実ではないと明らかにしたと報じられている」と述べた。米国は正式には「主権国家の決定事項」とし、韓国政府が決めるこという態度を示してきた。

 北朝鮮が中国の戦勝承記念式典にどのような人物を送るかにも注目が集まっている。中国が招待した金正恩(キム・ジョンウン)労働党第1書記は出席せず、朴大統領が軍事パレードに参加する場合、朝鮮半島の抗日戦争の主体として、中国がいわゆる「血盟」の北朝鮮の代わりに韓国の方に寄り添う微妙な場面が演出される可能性もある。

キム・ウェヒョン、チェ・ヒェジョン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-08-10 19:54

https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/703857.html  訳H.J

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