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IT専門家の前野党代表、国家情報院に30件の資料提出を要求

登録:2015-07-22 00:20 修正:2015-07-22 11:46
 「査察対象」特定できるよう
 RCSログファイルの原本を要求
 死亡した国家情報院職員が削除した原本と
 復旧したファイルの同時提出も
 「国家情報院、現場3〜4時間だけ公開
 非公開と変わらない」
新政治民主連合の安哲秀・国民情報保障委員長が21日午後、国会党代表室で記者懇談会を開いている=キム・ギョンホ先任記者//ハンギョレ新聞社

 新政治民主連合の安哲秀(アン・チョルス)国民情報保障委員長が21日、国家情報院によるハッキングプログラムの購入と民間人ハッキング疑惑と関連し、真相究明に必要な30件の資料の提出を国家情報院に要求した。「根拠のない疑惑について、安委員長が責任を負うべきだ」というセヌリ党の攻撃と国家情報院職員の集団声明などについて「資料で答えろ」と対抗したのだ。

 安委員長はこの日、記者懇談会を開き、国家情報院に向かって「世界のどの情報機関でも類を見ない共同声明を発表して(野党の要求を)『政治攻勢』としながら、工作政治を連想させる話で一貫している」と批判した。

 安委員長は続いて国家情報院などについて7つの分野30種類の資料の提出を要求した。安委員長が要求した資料リストには、“セキュリティ専門家”出身の安委員長の専門性が垣間見える。彼は国家情報院がイタリアの「ハッキングチーム」社から購入したハッキングプログラムである「RCS」のすべてのログファイル(使用記録)原本の公開を重ねて求めた。ログファイルを分析すると、ターゲット端末(査察対象)の所有者が特定できるので、国内で民間人査察を行ったがどうかを確認きるからだ。

新政治民主連合が国家情報院に提出を要求した主要資料リスト//ハンギョレ新聞社

 安委員長はRCSのほか、国家情報院が同様のハッキングプログラムを購入した内訳を公開するように圧迫した。安委員長は「すべての工作はプランA、プランB、Cを同時に進めるのが基本だ。類似したプログラムを購入した内訳がないのは(国家情報院が)無能であることを、公開しないのは隠蔽や縮小を意味する」と断言した。18日、自ら命を絶ったRCS運用スタッフのイム氏(45)が削除したディスクの原本と復旧したファイルの同時提出も要求した。毀損されたファイルを復旧する際には、原本ではなく、コピーを用いるが、毀損されたディスクの原本はファイルの偽・変造を確認できる重要な鍵だというのが、安委員長の説明だ。

 安委員長は、ハッキングされたものと推定される対象者が加入した携帯電話会社であるSKテレコム(SKT)にも、国会の未来創造科学放送通信委員会を通じて資料の提出を要請した。国家情報院が悪性コードを植えた複数の携帯電話のIPアドレスで発見された3つの国内アドレスの真偽を把握するためだ。

 また、「セヌリ党の特定の議員のみに報告する国家情報院の情報員及び報告内容の全貌」の公開を要求し、セヌリ党の情報委員会委員を通じて情報を流す国家情報院の動きをけん制した。安委員長が指名した「セヌリ党の特定の議員」とは、国家情報院出身イ・チョルウ議員を指すものと見られる。政界では、アンラボ創業者の安委員長と国家情報院出身イ・チョルウ議員が対立する構図を「槍と盾」局面に喩える声もある。

 安委員長は、セヌリ党と国家情報院が現場公開検証を通じて問題を早期に収束させよういう主張に対しても、「国家安全保障に致命的な資料は情報委員会の委員にのみ(非公開で)公開すればよい。しかし、ログファイルの解析は、世界クラスの技術者にも長い時間がかかる。現場で3〜4時間だけ公開するというのは、公開しないのと変わらない」と“専門家”の立場からセヌリ党と国家情報院の主張に反論した。

イ・スンジュン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-07-21 19:50

https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/701201.html 訳H.J

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