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疑惑の度に国情院職員を死に追い詰める理由

登録:2015-07-19 23:22 修正:2015-07-20 07:54
 「スパイ証拠ねつ造」「安全企画部Xファイル」など
 調査途中何度も自殺図る
19日午前撮影されたソウル江南区内谷洞の国家情報院全景=イ・ジョングン記者//ハンギョレ新聞社

 過去にも、国家情報院の不法行為疑惑が浮上するたびに、国家情報院職員や関係者が自ら極端な選択をしたことがあった。「道義的責任」を負うためとはいえ、結果的に「トカゲの尻尾切り」となり、真相究明に支障を来す場合もあった。

 昨年3月に「スパイ証拠ねつ造事件」で検察の調査を受けていたクォン・セヨン当時国家情報院対共捜査局課長が3回目の召喚調査を受けた後、乗用車の中で練炭自殺を図った。彼はA4用紙に書いた遺書で「検察が命をかけて働いている国家情報院の要員たちの名誉を失墜させた...国内で罪人のように生きていくわけにはいかない」と記した。これは、国家情報院が、国内での民間人監視の疑惑が浮上したハッキングプログラムの使用状況を公開すると発表した直後の18日、このプログラムを担当した国家情報院職員イム氏が遺書を書いて車の中で練炭に火を付け、自ら命を絶ったのと似ている。

 クォン氏は、手術や治療を受けて助かったが、後に捜査過程で「自殺を図ったことによる短期の記憶喪失症で具体的な状況を思い出せない」と主張した。このため証拠ねつ造に国家情報院の首脳部が関わったのかどうかは明らかにされなかった。

 クォン氏の自殺未遂の17日前には、スパイ証拠ねつ造事件の国家情報院の協力者である中国同胞キム・ウォンハ氏が、検察の調査を受けた後に泊まっていたホテルの部屋で自殺を図った。キム氏は、部屋の壁に血書で「国家情報院」、「国捏院(国家捏造院)」と書いて、朴槿恵(パク・クネ)大統領に国家情報院の改革などを求める内容の遺書を残した。

 不法盗聴事件だった「安全企画部Xファイル」事件の捜査が大詰めになっていた2005年11月には、イ・スイル元国家情報院第2次長が自ら命を絶った。イ元次長は検察の調査で上司に不利な陳述をした後、極端な選択をしたことが分かった。盗聴をした安全企画部「ミリムチーム」を率いていたコン・ウンヨン氏も捜査中に凶器で自害しようとした。

 国家安全企画部(国家情報院の前身)を導いたクォン・ヨンヘ元安全企画部長は、安全企画部の大統領選挙介入事件である「北風工作」について捜査を受けていた1998年、検察庁で凶器で自害を試みた。

チェ・ウリ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-07-19 19:33

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/700875.html  訳H.J

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