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「国家情報院ハッキング」調査委員長にウイルス対策ソフト開発した前野党代表

登録:2015-07-15 23:35 修正:2015-07-16 09:31
 「セキュリティの専門家は、新政治民主連合に自分しかいない
 ハッキングがいかに簡単なのかよく知っている」
 新政治民主連合の「真相調査委員長」急遽引き受ける
 プライドかけて全面に...政治命運もかかる
新政治民主連合の安哲秀・国家情報院違法査察疑惑に対する真相調査委員長(先頭)が15日午後、国会で記者懇談会を開くため会見場に入場している=イ・ジョンウ先任記者//ハンギョレ新聞社

 「政界入ってから(私に対する傍受や盗聴)の可能性は常に認識している。ハッキングがいかに簡単なのかよく知っているからだ。今回は本格的に分析してみるつもりだ」

 国内初のウイルス対策ソフトの開発者であり、セキュリティ企業「アンラボ」創業者の安哲秀(アン・チョルス)新政治民主連合議員は15日、国家情報院によるスマートフォンハッキング、盗聴疑惑を調査する党内の「国家情報院違法査察疑惑に対する真相調査委員会」(仮称)の委員長を引き受けた直後、ハンギョレと会ってこう述べた。自分の専門知識を十分に発揮し、国家情報院の盗聴疑惑を明らかにすることで、政界で薄くなっていた存在感を証明できるかが注目される。

 安議員はこの日、記者懇談会を開き、「徹底した真相究明と制度改善を通じた再発防止、傍受や盗聴に対する国民の不安解消という三つの方向に沿って真相調査委を運営する」と明らかにした。彼は「ハッキングチームで作成したプログラムは、遠隔操作で削除できる。時間が経つにつれて証拠を見つけるのは難しくなる」とし、早急な真相究明の意志を明らかにし、「国民の人権にかかわる問題であるだけに、与党も参加する国会レベルの特別委員会が必要だと考えている。。それでも十分ではない場合は、国政調査実施も検討してみる」とセヌリ党を圧迫した。安議員は近いうちに党内外の専門家を網羅する10人規模の真相調査委員会を構成する計画だ。

 新政治民主連合側では、最初は最高委員の一人を委員長に任命して、真相調査委員会を組織しようとしていたが、安議員が委員長を務めた場合、より大きな相乗効果を狙えると見て、安議員を説得したと伝えられた。安議員周辺では真相調査委員長を引き受けて、これといった成果を出せなかった場合、国家情報院の査察に関連する議論が与野党の政争に留まる可能性を懸念し、提案を受け入れるかどうかをめぐり意見が分かれたという。しかし、安議員自身が決定を下したと伝えられている。安議員は昨年7・30再補欠選挙の敗北の責任を取って党代表を辞退した後、「公正成長論」討論会など、個人的な活動に集中してきた。文在寅(ムン・ジェイン)代表体制の発足後、党指導部から人材確保委員長、革新委員長、マーズ(MERS)対策特別委員会委員長などを提案されたが、そのたびに拒否して「戦場を避ける大将のようだ」と言われて来た。

 これに対して彼はハンギョレと会って、「コンピューターセキュリティの専門家は、わが党の私しかない」とし「今回のことは、国民一人ひとりがプライバシーを侵害されるかもしれない重大な人権の問題なので、(事態を)注視してきた」と委員長を引き受けた理由を明らかにした。 安議員は、「国内では使っていない」という国家情報院の釈明について断定的な判断を留保したまま、「事実関係の把握が優先だ」と慎重な態度を示した。

 安議員は、2012年の大統領選挙に出馬当時、周囲の人々とのモバイルメッセンジャーとして、「カカオトーク」など、国内企業のものではなく、米国に拠点を置く「バイバー」にこだわったことで知られている。 バイバーがセキュリティに強いと判断したからだ。安議員が昨年9月、カカオトークに加入したのが話題になったのも、そのためだ。イタリアの「ハッキングチーム」の電子メールリストを調べた結果、国家情報院の偽名と推定される5163部隊がスマートフォン用のウイルス対策プログラムであるアンラボのモバイルワクチンを回避する機能の開発を要請したことが明らかになり、注目を集めた。

イ・スンジュン、イ・ジョンエ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-07-15 20:00

https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/700438.html?_fr=mt1  訳H.J

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