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国家情報院、2012年の総選挙・大統領選挙直前に「ハッキング回線」緊急注文

登録:2015-07-16 09:14 修正:2015-07-16 14:38
3月14日に35本、12月6日に30本の「ハッキングライセンス」追加要請
国家情報院のインターネットおよび携帯電話査察疑惑//ハンギョレ新聞社

ハッキング業者は肯定的な返事で取り引き示唆
国家情報院説明の「20本購入」と異なる
回線1本で標的を移せ査察対象を大幅に拡大できる

 国家情報院のハッキングプログラムの購入を代行したナナテックが、総選挙を控えた2012年3月14日、35本のハッキング回線ライセンス(監視できる権限)をイタリア業者の「ハッキングチーム」に注文したことが確認された。ナナテックはまた、大統領選挙を目前にした2012年12月6日に「とりあえず1カ月使えないか」と尋ね、ハッキングプログラムの回線ライセンス30本を追加注文したことが明らかになった。

 この事実は、15日にハンギョレがハッキングチームとナナテック社員が交わしたEメールと添付ファイルを分析した結果明らかになった。これに先立つ14日に開かれた国会情報委員会でイ・ビョンホ国家情報院長は、「2012年にハッキングチームから二度(1月と7月)にかけ携帯電話盗聴が可能なハッキングプログラムを各10本の回線(計20回線)を購入した」と述べていたと情報委の委員が伝えていた。

 ナナテック社員がハッキングチームと交わしたEメールを読むと、2012年3月14日にハッキングチームは、ナナテックが35本の回線ライセンスを追加注文したことに対し同意する返書を添付した。添付ファイルには10本の回線の価格が4万ユーロ(約5千万ウォン)、25本の回線の価格は7万ユーロ(8800万ウォン)とあり、年間メンテナンス費用として15%を追加で支払うとされている。ハッキングチームがナナテックが署名した注文書に答える返書形式のこの添付ファイルには、ナナテックがすでにこの価格条件を受け入れたという内容も含まれている。

 その後の12月6日、ナナテックはハッキングチームに「新たな注文(緊急)」と題したEメールを送った。「30人のターゲットを追加する場合、いくら支払わなければならないのか知らせてほしい」と尋ねる内容だった。「良い便り」と緊急注文を要請するナナテックのEメールには、「30本の追加ターゲットのためのライセンスを1カ月間だけとりあえず使えるか」という質問が含まれている。

2012年の国家情報院とハッキングチームの取引内容//ハンギョレ新聞社

 この緊急注文により、この日一日だけで双方から複数のEメールが行き来した。ナナテックは「顧客(国家情報院)が今年の予算で購入しなければならない」と取り引きを急ぐ様子を示した。ハッキングチームは「私たちが(交渉条件を書いて)添付する提案書に印(マーク)を押したら、30日間の追加30本のライセンスを承認する」と伝えた。

 双方が取り引き条件で交わした文書を見ると、ハッキング回線ライセンスの特性も明らかになってくる。文書には「一人の監視が終わればターゲットのバックドアを除去して別のターゲットに移して監視することができる」という内容が含まれている。これは1回線でも対象を変えられ、監視対象の数を広めることができるという意味だ。一つのライセンスごとに多様な機器(number of device)を一度に覗くことができる機能にも言及された。

 一方、イ・ビョンホ国家情報院長が明らかにした20回線の取り引き内訳もEメールには含まれている。2012年1月、「陸軍5163部隊」という偽装名で国家情報院を代行してハッキングプログラムを購入したナナテックは5月15日、ハッキングチームに「すべてのターゲット(10人)が画面から消えてしまったので、緊急の支援を要請する」として「必要ならば出張に必要な航空運賃を支払う」と明らかにした。さらに2012年7月16日には、ナナテックが「連絡(緊急)」というEメールを送り、顧客(国家情報院)が「一時的な」ライセンス10本を購入できるか尋ねる。

イム・ジソン記者、クォン・オソン記者、チョ・スンヒョン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-07-16 02:28

https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/700500.html?_fr=mt1 訳Y.B

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