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高校中退者に軍隊の現役入営を認めないのは学歴差別

登録:2015-07-07 00:18 修正:2015-07-07 08:01
 光州市民団体、人権委に陳情書
 「兵務庁による高校中退者の補充役転換は
 国民の基本権を制限する措置」批判
兵務庁は2015年から現役兵入営対象者のうち高校中退や中学校卒業の学歴を持つ人が徴兵検査で身体等位1~3級を受けて現役入営対象者に分類されても「補充役」に転換させる措置を施行している。写真は現役服務の兵士たち//ハンギョレ新聞社

 市民団体が、高校を中退したら健康な身体を持っていても現役兵として入隊できないという兵務庁の基準を直すよう求めた。

 学閥なき社会のための光州市民の会と光州人権運動センターは6日、「最終学歴により入営を制限する兵務庁の兵役処分基準は明白な人権侵害」と国家人権委員会に陳情書を提出した。

 両団体は「兵務庁が今年、兵役処分基準を変更して現役入営対象者である高校中退者や中学卒業者を『補充役』に切り替えることは合理的な理由なく国民の基本権を制限する措置」と批判した。 両団体は「高校中退者や中学卒業者が現役兵の能力と資質を備えていないと断定するに足る事情はない。入営を望む人々のうち、自身の最終学歴のために挫折しなければならないとすれば、これは明白な学歴差別」とし、「学歴を基準とした現役兵と補充役の区分は、学歴を重視する社会の特性上、烙印効果を産む恐れがある」と主張した。

 両団体は公正な入営制度のためには、個人特性、判断能力、身体等級などをあまねく考慮する精巧な選抜基準を用意しなければならないと提案した。 また、両団体は「多様な方式を通じて現役兵を選抜し、募兵制に切り替えるなど画期的な制度改善が必要だ」と明らかにした。 兵役法14条の「需給等により必要な場合には処分された人のうち(学歴・年齢により)現役兵入営者を補充役に兵役処分を変更できる」という条項の改正も要求した。

 これに先立って兵務庁は先月30日、「入営待機者が軍の所要人員より多いので、高校中退や中学卒業の学歴を持つ人は今年の徴兵検査で身体等級1~3級を受けて現役入営対象者に分類されたとしても補充役に転換される」と明らかにした。

 兵務庁の補充役対象者基準は、2004~2015年は中学中退者のうち身体等級1~4級だったが、今回から高校中退者や中学卒業者のうち身体等級1~4級に変わった。

アン・クァノク記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/area/699119.html 韓国語原文入力:2015-07-06 20:33
訳J.S(968字)

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