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北朝鮮、寧辺実験用軽水炉の脇に新たな構造物

登録:2015-06-18 23:59 修正:2015-06-19 07:30
 38ノース「商業衛星写真判読」
 変圧器・配電施設支援用と推定
 「完工すれば軽水炉稼動」
寧辺の実験用原子炉脇で新たな建造物(下段右側)が建設中であるのが推定される衛星写真=38ノース//ハンギョレ新聞社

 北朝鮮がまもなく完工する寧辺(ヨンビョン)の実験用軽水炉(ELWR)の脇に新たな構造物を建築中という観測が出た。これは実験用軽水炉稼動のための最後の準備段階である可能性があると見られる。

 米国ジョーンズ・ホプキンス大の韓米研究所が運営する北朝鮮専門ウェブサイト「38ノース」は、先月24日に撮影した商業用衛星写真を判読した結果、このような暫定結論を得たと17日明らかにした。

 38ノースはこの構造物が電力生産のための変圧器と配電施設支援に使われるものと推定し、「構造物が完成すれば近隣の電力線と連結され実験用軽水炉が稼動できる」と展望した。

 20~30MW級と推定される実験用軽水炉は、電力生産用という名分を帯びてはいるものの、北朝鮮がこれを核兵器製造用に転用する可能性があると専門家たちは見ている。権威ある核科学者であるジークフリード・ヘッカー博士は、2013年10月「核科学者会報」に寄稿した文で、この実験用軽水炉の用途を変えれば毎年10~15キログラムの核兵器用プルトニウムを生産できると明らかにしたことがある。

 米国務部は今月初めに議会に提出した「軍縮・非拡散条約履行例年報告書」で「万一、実験用軽水炉が成功裏に完工し運営が始まれば、北朝鮮に比較的小規模の電力源を提供できる」として「これは核兵器用核分裂物質の生産に使われうるウラニウム濃縮技術を保有することを正当化するだろう」と明らかにした。

 38ノースは、昨年稼動が中断された5MW級ガス黒鉛原子炉の場合、非常に低電力で稼動、またはほとんど稼動しないと推定した。

ワシントン/パク・ヒョン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/696601.html 韓国語原文入力:2015-06-18 20:04
訳J.S(865字)

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