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6·15南北共同行事、事実上霧散

登録:2015-06-02 22:24 修正:2015-06-03 07:26
 北朝鮮「地域別の分散開催」意向を示す
 光復70周年共同行事にも暗雲立ち込める
イ・チャンボク6・15共同宣言実践南側委員会常任代表議長(右)とキム・ワンス6・15共同宣言実践北側委員会委員長が5月5日、中国の瀋陽のホテルで「光復70周年 6・15共同宣言発表15周年民族共同行事」を討議するため会い挨拶を交わしている=瀋陽/聯合ニュース

 北朝鮮が6・15共同宣言15周年記念行事を南北が分散開催しようという意向を明らかにしたことで、南北共同行事の開催は事実上困難になった。光復70周年南北共同行事の開催はもちろん、朴槿恵(パク・クネ)政権の任期内には、南北関係の改善が難しいとする悲観論も出ている。

 「光復70周年、6・15共同宣言発表15周年民族共同行事南側準備委員会」(南側委)の報道官は2日、声明を発表し「1日、6・15共同宣言実践北側委員会が書信を送ってきて、『6・15共同宣言15周年民族共同行事をやむを得ず、それぞれ地域で分散開催すること』を提案した」と明らかにした。

 北側委は、韓国当局による政治色排除の要求と、開催地をめぐる南北当局間の対立を決裂理由に挙げた。韓国当局が「純粋な社会文化行事として行われる場合のみ、6・15共同行事を許可する」との前提条件をつけ、いまだ6・15共同行事のソウル開催に対する立場を明らかにしていないということだ。 6・15と8・15共同行事の開催地を巡り、北朝鮮はそれぞれソウルと平壌、韓国は平壌とソウルを主張しきた。双方とも象徴性がある8・15の70周年行事開催にこだわったのだ。

 南側委と北側委は先月5〜7日、中国の瀋陽で会い、6・15共同行事を6月14日から16日までソウルで開催することに暫定合意した。韓国当局が南北準備委員会の事前接触を承認したのは、2010年以来5年ぶりのことで、今年は6・15と8・15共同行事が実現されるのではないかという期待感を抱かせた。ところが、場所の問題が浮き彫りになってから、北側委は、後続の実務協議の開催を求める南側委の提案に答えることなく、5月15日、韓国当局を批判する報道官談話を発表した。

 朴槿恵大統領が先月ヒョン・ヨンチョル人民武力部長の粛清と、北朝鮮の核と人権問題を繰り返し取り上げており、北朝鮮も朴大統領を激しく非難するような状況が6・15共同行事霧散の根本的な原因という分析が出ている。ヤン・ムジン北朝鮮大学院大学教授は、「韓国と北朝鮮の最高指導者が、南北関係を解決するための戦略も持たずに、自分の原則だけを主張している状況で、6·15行事はもちろん、光復70周年共同行事の実現も難しいと思う」とし、「来年は総選挙、再来年は大統領選挙が行われるため、朴大統領の任期中における南北関係の見通しは非常に不透明だ」と述べた。

 ただし、イ・スンファン南側準備委の報道官は、「6・15行事の分散開催が光復70周年共同行事の実現に影響を及ぼさないはずはないだろうが、南北当局が様々な可能性を考慮していることから、まだ悲観するには早い」と希望を捨てない姿勢を見せた。

キム・ジフン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力: :2015-06-02 20:22

https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/693975.html  訳H.J

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