雇用部、上半期発表のため意見収斂
常時業務2年目の正社員転換など含む
社内下請けガイドライン改正も推進
労働界「現場が守らなければ意味がない」
容易な解雇や反対宥和用との指摘も
雇用労働部が、来月の非正規雇用の保護に関するガイドライン発表を控え、労働界と経営界を相手に最終的な意見をまとめる手続きに入った。しかし労働界は、政府が整理解雇要件の緩和などを含むガイドラインを推進することに対する反発を和らげるため、非正規雇用の保護を名分として前面に出していると反発し、今後、議論を呼び起こしそうだ。また、非正規雇用の保護の実効性を高めるには、行政指針ではなく立法が必要だとする指摘もされる。
雇用部のチョン・ジウォン勤労基準政策官は19日、ハンギョレとの通話で「期間制勤労者・特殊形態業務従事者保護のためのガイドライン制定と共に、既存の社内下請けガイドライン改正を推進中」とした上で、「今年上半期での発表を目標に労働界と経営界、専門家たちの意見を収斂している」と明らかにした。雇用部は昨年末、非正規雇用の総合対策を出し非正規雇用保護のためのガイドラインを再・改正すると明らかにしている。雇用部は来週中にも労使団体と専門家を集め、最終意見を収斂・調整する計画だ。
雇用部が明らかにした「期間制勤労者雇用安定ガイドライン」の核心は、常時・持続業務を2年以上続けた期間制労働者は正社員に切り替え、その間の勤務期間を経歴と認定することだ。また、期間制労働者にも、該当事業場の他の労働者に提供される食事代、通勤バスなど福利厚生を同様に適用させる内容も含まれる予定だ。
学習誌教師、ゴルフキャディー、保険設計士などが適用対象となる「特殊形態業務従事者保護ガイドライン」も新たに作る計画だ。書面契約の締結・交付、契約解約予告、不当契約解約制限などが盛り込まれるものとみられる。2011年に雇用部が出した「社内下請け勤労者の勤労条件保護ガイドライン」には、「同じ仕事をする社内下請け労働者には、元請け労働者と同等の水準の賃金を支給するように会社が努力する」という内容を追加することにした。
全国民主労働組合総連盟のオ・ミンギュ未組織非正規室長は「期間制労働者の雇用事由制限、社内下請け労働者に対する元請け使用者性認定、特殊雇用労働者の労働者性認定といった非正規雇用対策の核心内容が抜け落ちている」と指摘し、「使用者が守らなくてもいいガイドラインは意味がない」と批判した。このため国会では関連内容を盛り込んだ勤労基準法、期間制および短時間勤労者保護などに関する法律改正案などが発議されている。韓国労働組合総連盟のチョン・ムンジュ政策本部長も「政府が強行しようとする解雇と就業規則不利益変更要件緩和に対する反対世論をはぐらかすため、非正規雇用保護ガイドラインを前面に出している」と批判した。これに対しチョン政策官は「立法だけでなくガイドラインを通じ、労使が自律的に実践するのも意味がある」と説明した。
韓国語原文入力:2015-05-19 22:13