「北朝鮮の変化は、北朝鮮のエリート自身が腐敗しており、危険であることに気付いた時から始まる」。『歴史の終わり』の著者フランシス・フクヤマ米スタンフォード大学教授(63)が6日、統一研究所主催の「第5回シャイヨフォーラム」基調講演で出した見解だ。革命やクーデターのような「下からの変化」よりも、指導層が権力維持のための必要性を自覚したときに始まる「上からの変化」が、北朝鮮を変えられるという意味だ。 「世界人権宣言」が採択されたフランス・パリのシャイヨ官から名付けられたシャイヨフォーラムは、北朝鮮の人権問題を主に議論するフォーラムだ。
フクヤマ教授は、「しかし、(北朝鮮のエリートたちは)自分と家族が変化の渦の中で生き残れる方法が見つからない場合、大規模な改革に躊躇するだろう」とし「(朴槿恵(パク・クネ)政権の統一政策である)朝鮮半島信頼プロセスはこの点に注目しなければならない」と強調した。 北朝鮮に「吸収統一を志向する」という疑念を抱かせてきた朴槿恵政権へのアドバイスと思われる内容だ。
彼はまた、「南北関係で信頼の構築は、唯一交流の拡大によってのみ可能だ」と断言した。その一方で、「信頼のために、相手の善意に頼ってはならない。相手はいつも自分たちの利益に忠実であることを知るべきだ」と付け加えた。お互いの利益になる交流を図った場合のみ、信頼が積み重なるということだ。彼は「南北当局間の信頼が不可能であれば、住民間の信頼の構築が代案になり得る」と述べた。
さらに「北朝鮮政権が持ちこたえて来たのは、中国のおかげだ。(韓国が)中国との信頼関係の構築を通じて、統一韓国が決して中国の利益に反しないことを説得しなければならない」とし、対中国外交の重要性を強調した。
韓国語原文入力: 2015-05-06 20:15