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映画振興委員会、釜山国際映画祭予算を大幅削減

登録:2015-05-05 22:24 修正:2015-05-06 08:24
 昨年予算比 44%減額…他の5つの映画祭は増額
 映画界「『ダイビングベル』上映による外圧の延長線」
ドキュメンタリー映画『ダイビングベル』=釜山映画祭ホームページより //ハンギョレ新聞社

 映画振興委員会(映振委)が今年の釜山国際映画祭に対する支援金を大幅に減額し議論を巻き起こしている。 映画界では、昨年セウォル号事故を扱ったドキュメンタリー映画『ダイビングベル』の上映を巡って起きた外圧の延長線ではないかという意見が支配的だ。

 映振委が先月30日にホームページに公開した「2015グローバル国際映画祭育成支援事業」審査結果によると、釜山国際映画祭は今年映画発展基金から8億ウォン(1円=9ウォン)の予算支援を受ける。これは昨年の14億5000万ウォンから44%にあたる6億5000万ウォンが減った金額だ。 反面、全州(チョンジュ)国際映画祭(7億ウォン)、ソウル国際女性映画祭(3億5000万ウォン)、富川(プチョン)国際ファンタスティック映画祭(6億ウォン)、提川(チェチョン)国際音楽映画祭(3億5000万ウォン)、DMZ国際ドキュメンタリー映画祭(1億ウォン)など支援対象の残り5つの映画祭の支援金は全て増額された。

 映振委は「国際映画祭に跳躍しようとする映画祭を中心に支援することが、この事業の趣旨に適合すると判断し、2013~2014年度国際映画祭評価結果を主要根拠にした」と明らかにした。 さらに「釜山国際映画祭はすでに名実共にグローバル映画祭としての地位を占めており、自活力を強化しなければならないという多数意見により一部減額した」と付け加えた。

 釜山国際映画祭は今まで毎年15億ウォン程度の支援金を受けてきたが、今年のように支援金が大幅に減ったのは初めてだ。 李明博(イ・ミョンバク)政権の2010年に3億ウォン削減されたことはあるが、ニューライト団体出身委員が布陣した評価団が釜山映画祭の他にもソウル映画祭、富川ファンタスティック映画祭、ソウル国際青少年映画祭などの支援額も共に削減し「左派映画祭いじめ」という批判が提起された。

 映画界関係者は映振委の今回の措置は明白な“報復行為”だという主張が出ている。 釜山国際映画祭は昨年「政治的中立性を傷つける」というソ・ビョンス釜山市長の批判を押し切って、セウォル号事故を扱ったドキュメンタリー映画『ダイビングベル』を上映した。 以後、釜山市は釜山国際映画祭に対する監査を実施し、職員採用、予算運用、招請作選定問題など19個の指摘事項を伝え、任期が1年余残っていたイ・ヨングァン執行委員長の辞退を迫った。 監査院も2月末に監査に着手し、最近まで監査を行った。 映画界のある要人は「何の事前協議もなしに支援金40%を一気に減額し通知するとは常識外れ」とし「映振委が目障りな釜山映画祭を圧迫し、他の映画祭には「言うことを聞かなければ支援金を削る」と脅しているのではないか」と話した。

ユ・ソンヒ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/culture/movie/689836.html 韓国語原文入力:2015-05-05 11:44
訳J.S(1351字)

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