「大統領はいっらっしゃいませんが、国政は揺ぎなく行わなければなりません」
李完九(イ・ワング)首相は19日、ソウル水蝓里(スユリ)国立4・19民主墓地で開かれた「4・19革命55周年記念式」に参加し、再び国政に専念する決意を示した。この日の式典は16日、朴槿恵(パク・クネ)大統領が南米歴訪後、李首相が参加した初の外部行事だった。しかし、現在国政の最高責任者に浴びせられた質問は、ソン・ワンジョン前京南企業会長と二人で会ったかどうかと、辞任圧迫に対する立場だった。李首相の進退が最大の懸案として浮上したことで、李首相の“揺るぎない国政遂行”の決意とは裏腹に、国政の空白が懸念される状況が続いている。
実際、李首相は、主要な国政から既に排除されだしている。李首相はこの日、イ・ソクヒョン国会副議長(新政治民主連合)に「大統領に業務報告をするのか」と尋ねられ、「(イ・ビョンギ大統領府)秘書室長が行っている」と答えたと伝えられた。金武星(キム・ムソン)セヌリ党代表は、「ソンワンジョン・リスト」に首相とイ・ビョンギ大統領府秘書室長が含まれている点を挙げ、早々に与党と政府、大統領府間の会議の中断を宣言した状態だ。金代表はこの日、城南(ソンナム)市中院区の牡丹市場で行われた商工人との懇談会でも「大統領もいらっしゃらないのに、首相まで席を空けると、国民が不安になるではないか」とし「1週間だけ我慢してもらいたい」と言って、事実上、“1週間の時限付き首相”を既成事実化した。
ただし、与党セヌリ党は首相が参加する高位級会議ではなく、実務レベル協議会を通じて、主要政策の協議チャンネルを稼働させる方針だ。この日午後、国会サランジェでユ・スンミン院内代表の主宰で開かれた第3回与党、政府、大統領府政策調整協議会では、チュ・ギョンホ国務調整室長とヒョン・ジョンテク大統領府政策調整首席が参加し、公務員年金改革案と労働市場の構造改善案など、主要懸案について意見交換を行った。ユ院内代表は同日の会議では、李首相を念頭にしたかのように、「与党と政府、大統領府に対する国民の信頼と忍耐が消えている」とし「急ぐときほど、原則通りにしなければならず、国民の前に正直であるべきだ」と述べた。
李完九首相の辞任期限を週末(19日)までと釘を刺した新政治民主連合は、今週から本格的首相解任提案手続きに入る立場を崩していない。オ・ユングン院内代表は「23日本会議が開かれるので、遅くとも22日まで議員総会を開いて解任提案と関連した意見を集約したい」と明らかにした。 20日に予定された党最高委員会から解任決議案の提出を公式化し、21日または22日の議員総会を通じて党内の意見を集約してから、与党と議事日程の協議に乗り出す計画だ。しかし、セヌリ党は、南米歴訪中の朴槿恵大統領が帰国する27日まで、解任提案の提出に反対する方針を明らかにした。パク・デチュル報道官は、「大統領が歴訪後に(イ首相の進退を)決定するとしただけに、信じて待たなければならない」と述べた。
韓国語原文入力:2015-04-19 20:19