大統領府と与党指導部に「助けてくれ」と電話
自殺前に必死の救命運動
ソン・ワンジョン前京南企業会長は9日に自ら命を絶つ直前まで、検察の捜査の不当性と無実を訴え、大統領府と与党指導部などに助けを求めるなど、必死の救命運動を行っていたことが分かった。今までソン前会長の電話を受けたと明らかにした与党関係者は、金武星(キム・ムソン)セヌリ党代表、「親朴」親朴槿恵系座長のソ・チョンウォン最高委員、イ・ビョンギ大統領府秘書室長、李完九(イ・ワング)首相など、合わせて4人である。
金武星代表は12日の記者会見で、「ソン前会長が死亡する4〜5日前に電話で話した」とし「本人(ソン前会長)が『資源外交不正はの関係がないのに不当に捜査されている』と訴え、私は『検察がありもしない罪を着せたりするだろうか。弁護士と一緒に出席して捜査を受けなさい』と伝えた」とソン前会長との通話事実を明らかにした。
同党のソ・チョンウォン最高委員も同日、忠清南道瑞山(ソサン)医療院のソン前会長遺体安置所を弔問に訪れた後、記者たちに囲まれ「ソン前会長と電話したことがあり、会ったのも事実」だとした上で「(彼が)7日頃電話をして助けを求めてきた」と打ち明けた。ただし、ソン前会長が助けを求めた具体的な内容については、「故人に対する礼儀ではない」と口をつぐんだ。
「ソン・ワンジョン リスト」に載ったイ・ビョンギ大統領府秘書室長は9日、ミン・ギョンウク大統領府報道官を通じて「ソン前会長が京南企業に対する検察の捜査がマスコミに報道され始めた頃、電話で無実を訴えて救命を要請した」とし、 「検察の調査に影響力を行使してくれることを要請されたので、検察に影響を与えるのは不可能だと明確に説明した」と明らかにした。
イ室長とともにソン・ワンジョンリストに載った李完九首相は10日、マスコミとのインタビューで、「4月4〜5日頃、ソン前会長と通話した」とし「(京南企業に対する)検察の捜査が首相談話と関係あるのではないかと誤解をしていたようだったので、私は『検察の捜査は、首相就任以前から行われたと聞いている』と答えた。私の説明に悔しい思いをしたようだ」と述べた。
時系列でみると、ソン前会長は検察の捜査が始まった先月中旬に最初にイ・ビョンギ秘書室長に電話をかけ、検察の捜査が本格化した4〜5日頃、李完九首相と金武星セヌリ党代表に救命の電話をかけ、続いて7日頃にソ・チョンウォン最高委員にも電話をかけた。
政界の一部では、ソン前会長が与党指導部など現政権の実力者たちに救命を要請をしたが、受け入れてもらえず、極端な選択をしたのではないかという分析が出ている。
韓国語原文入力: 2015-04-12 19:43