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ソン・ワンジョン前京南企業会長が自ら命を絶つ前日の8日午後、ソウル中区明洞全国銀行連合会館で検察が自分に適用した住宅ローンの詐欺融資と横領容疑を否認している記者会見を終えた後、立ち去っている　イ・ジョンヨン先任記者//ハンギョレ新聞社

　キム・ギチュン前秘書室長には「10万ドル」と
　「2006年9月26日」日付明示
　当事者たちは疑惑否定

　資源開発不正に関連し捜査を受け、9日に自ら命を絶ったソン・ワンジョン前京南企業会長が、キム・ギチュン前大統領府秘書室長とホ・テヨル元大統領府秘書室長など、朴槿恵（パク・クネ）政権の実力者たちに、億単位の金品を渡したという内容を書き残したメモが10日公開された。ソン前会長の服から出てきたこのメモは、前政権の人物として分類されて報復捜査を受けていると訴えていた彼が、抗弁のために作成したものと推定される。メモに記載されている人物は疑惑を否定したが、検察はメモの筆跡鑑定を依頼するなど、事実関係の把握に乗り出すと発表した。

　チェ・ユンス ソウル中央地検3次長は10日午前、記者たちと会い「昨日の夜、ソウルの江南サムスン病院でソン前会長を検視する過程で、故人の服のポケットからメモ用紙を一枚発見した」とし「メモ用紙には、5、6人の名前と金額が、残りは名前のみ記載されている」と明らかにした。チェ次長は「メモに書かれた文字（数字を含む）数は55文字であり、ソン前会長が亡くなる直前、マスコミとのインタビューで金を渡したと明らかにした2人（キム・ギチュン、ホ・テヨル）が含まれている」と述べた。

　検察と警察に確認した結果、ソン前会長が残したメモには、「キム・ギチュン前大統領府秘書室長10万ドル、ホ・テヨル元大統領秘書室長7億ウォン（約7700万円）、ユ・ジョンボク仁川市長3億ウォン（約3300万円）、ホン・ムンジョンセヌリ党議員2億ウォン（約2200万円）、ホン・ジュンピョ慶南知事1億ウォン（約1100万円）、釜山市長2億ウォン」と書かれていると伝えられた。また、イ・ビョンギ大統領府秘書室長と李完九（イ・ワング）首相は金額なしで名前だけが、キム・ギチュン前室長の名前と金額の横には「2006年9月26日、ドイツ」と書かれていることが分かった。

　ソン前会長は自ら命を絶つ直前の9日未明、京郷新聞との通話で、キム・ギチュン前室長、ホ・テヨル元室長にメモに書かれたのと同じ金額の金品を渡したと話した録音ファイルも、この日公開された。このファイルによるとソン前会長は、キム前室長が朴槿恵大統領に随行し、ベルギーとドイツを訪問した2006年9月頃、10万ドルをロッテホテルヘルスクラブで直接渡さし、朴大統領がハンナラ党大統領候補予備選挙に参加した2007年には、ソウルの江南リベラホテルでホ・テヨル元室長（当時議員）に現金7億ウォンを渡したと話した。このような発言は、この日公開されたメモが与党の実力者たちに渡した「政治資金（または賄賂）リスト」と呼ばれる推定を裏付けるものと見られる。

　検察は、メモ紙の筆跡を鑑定してソン前会長が直接作成したかどうかを確認し、葬儀の手続きが終わり次第、遺族と京南企業側に追加資料の提出を要請するとした。また、京郷新聞にも全体通話録音ファイルの提出を要請する方針だ。

　いわゆる「ソン・ワンジョン リスト」に記載された8人は全員金品授受疑惑を強く否定した。キム・ギチュン前室長は「私はソン・ワンジョン氏から一銭も受け取ったことがない。一抹の根拠もない荒唐無稽な虚偽であることをはっきり言う」と述べた。ホ・テヨル元室長も「全く事実ではない」と反論した。イ・ビョンギ秘書室長はミン・ギョンウク大統領府報道官を通じて「（故人が）最近、京南企業に対する検察の捜査が報道され始めた頃、無実を訴えて検察の調査に影響力を行使してほしいと要求した」とし「（彼に）検察の捜査に堂々に応じるとともに、これ以上連絡してほしくないという意向を伝えたが、要請が断られたことが悔しかったようだ」と述べた。

　李完九首相も釈明資料を出して 「個人的に親密な関係ではない」と述べた。ユ・ジョンボク仁川市長も「1ウォンたりとも貰ったことはない」と断固として否定した。ソ・ビョンス釜山市長は「ソンから金品をもらうだけのことをしていない」とし、ホン・ムンジョン議員も「とんでもない話」だと一蹴した。

韓国語原文入力: 2015-04-10 19:55