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セウォル号追慕の高校生たち「大人は忘れろと言うけれど、友達を忘れず生きてゆく」

登録:2015-04-10 23:33 修正:2015-04-11 07:40
 安山高校生が追慕文化祭開く
 2千人が集まり黙祷…追慕曲公演
 1000個の黄色い風船空に飛ばす
京畿道安山市高校会長団連合主催でセウォル号惨事1周忌追慕祭「記憶、希望を歌います」が開かれた10日午後、同市文化広場で参加学生が犠牲生徒たちを賛え黄色い風船を空に飛ばしている 安山/イ・ジョンユオン先任記者//ハンギョレ新聞社

 「友達が輝く空の星になって1年が過ぎました。 星になったその友達を忘れないために私たちはこの場に再び集まりました」。10日午後7時、京畿道安山市檀園区古桟洞の文化広場は、制服を着た安山地域の高校生2000人余りでぎっしりと埋まった。 昨年5月9日、ここで安山の高校生がロウソク追慕祭を行ってから11カ月ぶりに再び集まったことになる。 セウォル号の惨事でこの世を去った檀園高の友達を、1年の歳月が流れた今再び記憶するためだ。 昨年の追慕祭の時より多い高校生たちがこの日こちらに駆けつけた。

 高校生たちは胸とカバンに黄色いリボン形のバッジをつけた。 追慕文化祭が始まる前の文化広場は騒々しかったが、“黙祷”という言葉が聞こえると全員が頭を下げた。1分程、文化広場には沈黙だけが漂った。 高校生たちは目を閉じて横にいる友達の手を握り思いに沈んでいた。

 「約束する。空の星になった君たちに代わって決して忘れずに生きていくから。今度会う時は、より良い世の中で会おう」。 舞台に上がった一人の高校生がマイクを握って、空にいる檀園高の友達にこう話しかけた。 「大人たちはもう忘れて勉強に精を出しなさいと言います。 いったい私たちにとって勉強がなんであり友達を忘れろと言うのですか」。 他の男子学生がマイクを掴んでこう話した。

 各学校のサークルで空にいる友達のためにいくつかの公演をした。 そして高校生50人ほどが舞台に上がった。 「君がいた大切だった時間 君は私にとって贈り物だったよ 今も大切に思っている」。 高校生たちは「君に言えない話」を一緒に歌った。 昨年、日本の歯科医の上林英夫さんが作ったセウォル号追慕曲だ。

 これに先立ってこの日午後5時、合同焼香所のある安山市檀園区草芝洞の花郎遊園地に制服を着た600人ほどの高校生が集まった。 カバンには黄色いリボンがついていて、手首には黄色のブレスレットをはめていた。 これらの高校生は追慕文化祭が開かれる文化広場まで2キロメートルほどの道路を行進した。

 この日の追慕文化祭は、安山地域の24校の高等学校生徒会会長団が作った「安山市高校生徒会長団連合」が開いた。 高校生たちが今回の追慕文化祭を直接企画した。 青少年文化企画を行う安山の非営利団体である「寄付エフェクト」が広報と市民からの行事費用募金をクラウドファンディングで追慕文化祭の開催を支援した。 イ・ジュノ寄付エフェクト教育開発チーム長(25)は「この3週間で500万ウォンを目標に募金を募ったが、思った以上に多くの人が後援してくれて800万ウォン集まり、追慕文化祭を準備できた」と説明した。

 この日の追慕文化祭は午後8時20分頃に高校生たちが1000個の黄色い風船を空に飛ばして終わった。 風船には「希望を歌います」と記されていた。高校生たちは夜空に向かって友達を記憶してくださいと叫んだ。 親しかった檀園高の友達の名前を呼びながら涙を流す高校生たちもいた。

京畿道安山市高等学校生徒会長団連合の主催で10日夜、安山市檀園区古桟洞の安山文化広場でセウォル号惨事1周年追慕祭「記憶、希望を歌います」が開かれている 安山/イ・ジョンヨン先任記者//ハンギョレ新聞社

安山/キム・イルウ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/686378.html 韓国語原文入力:2015-04-10 21:27
訳J.S(1594字)

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