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日帝時代の抵抗詩人「尹東柱の人生と思い」振り返る日本の市民たち

登録:2015-03-03 02:10 修正:2015-03-03 07:07
8回目開かれた追悼行事に300人参加
 朝日新聞社説「隣人との共生を切望」
詩人尹東柱/ハンギョレ資料写真//ハンギョレ新聞社

 日本の朝日新聞は2日、「悲劇的な詩人の思いを胸に」という題名の社説で、70年前日本で獄死した尹東柱(ユン・ドンジュ、1917〜1945)詩人を紹介し、日韓関係の改善のための努力を促した。

 同紙は最近、日本各地で開かれた尹東柱詩人追悼行事と尹詩人の代表作「序詩」などを紹介し、「被支配という現実からの脱却とともに、隣人との共生をも切実に願った尹の詩は、今日の日韓を結びつける」と評価した。また、「尹は常に、普遍的に何が正しいのかを考え続けた。国と国の関係があっても、決して個人を憎むことはなかった」という楊原泰子「詩人尹東柱を記念する立教の会」代表の言葉を伝え、「現在の日韓関係は、尹の目にどう映るだろうか」という質問を投げかけた。

 慰安婦問題などで凍りついた日韓関係を改善するためには、再び「尹東柱の精神」を考えなければならないという声が日本の知韓派を中心に大きくなっている。尹東柱が1945年2月獄死した福岡では、彼の詩碑を建てるための詩碑建設委員会が発足し、尹東柱が同志社大学時代に遠足を行った写真が残っている京都宇治市などでは数年前から詩碑の建立が進められている。

 先月22日詩人尹東柱の母校である東京の立教大学では、彼の没後70周年を迎え、「詩人尹東柱とともに・2015」という題名のささやかな追悼行事が開かれた。今年で8回目を迎えたこの日の行事には尹東柱の詩を愛し、日韓関係の改善を望む日本の市民約300人が参加した。この日の会場で会った元NHKディレクター多胡吉郎氏(58)は20年前の1995年に解放50周年を迎え、KBS(韓国放送)と一緒に尹東柱に関する日韓共同ドキュメンタリーを制作したことがある。彼は「日本人が尹東柱を通じて日本の近代史と韓国人の苦痛と苦悩を知って欲しいと思い、ドキュメンタリーを制作した」と述べた。

 詩人尹東柱を介して韓国に接した彼らは、2003年「冬のソナタ」で韓流がブームになる以前から韓国と縁を結んできた人々である。楊原泰子代表は1990年の息子の韓国訪問をきっかけに尹東柱を知ることになり、22日追悼行事で尹東柱の作品「風景」を朗読した劇団青年の俳優広戸聡氏は17〜18年前に死亡した先輩の遺品である詩集を通じて尹東柱に出会った。 『尹東柱評伝』を書いたソン・ウへ作家は「尹東柱は自分が夢見た世界を見ることなく、亡くなった。しかし、以後、朝鮮は独立し、今は尹東柱が夢見たように完璧ではないが、以前よりもはるかに恥ずかしくない時代になった。彼を通じて日韓市民の間に新しい縁が生まれた」と述べた。

東京/キル・ユンヒョン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力: 2015.03.02 19:32

https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/680389.html 訳H.J

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