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米投資会社ローンスターを監視するはずの韓国市民団体代表が収賄で逮捕

登録:2015-02-05 13:18 修正:2015-02-05 16:57
投機資本監視センター、チャン・ファシク代表を罷免

検察、チャン代表の拘束令状請求方針
2011年にローンスター・コリア代表が拘束される際
嘆願書を書く代価として自ら金を要求

チャン・ファシク投機資本監視センター共同代表。 //ハンギョレ新聞社

 投機資本を監視する市民団体代表が投機資本代表から数億ウォンの支援金を受け取った容疑で逮捕された。検察は市民団体代表が金を先に要求した状況をつかんでおり拘束令状を請求する方針であると明らかにした。

 ソウル中央地検特捜1部(部長キム・フゥゴン)は、ユ・フェウォン元ローンスター・コリア代表(65)が法廷拘束された当時、善処を要請する嘆願書を書くなどの代価として8億ウォン(当時のレートで約5600万円)を受け取った容疑(背任受財)でチャン・ファシク投機資本監視センター共同代表(52・写真)を逮捕したと4日明らかにした。

 チャン代表は2011年9月に裁判を受け拘束されたユ前代表から臨時口座に8億ウォンの入金を受けた後、「ユ代表個人の刑事処罰を望むものではない」という趣旨の嘆願書を裁判所に提出した疑いがもたれている。検察は3日、チャン代表の自宅を家宅捜索する過程で、ユ前代表が執行猶予になれば数億ウォンを追加で支給する約定書も確保したと伝わる。チャン代表はその年の7月、ユ前代表が法廷拘束される際にマスコミに「無期懲役を宣告すべきだ」と話したことがある。

 チャン代表は「(8億ウォンは)外換カード解雇者として賃金と損害賠償金を精算し、受け取ってもかまわない金だった」と主張していることが分かった。しかしユ前代表は「チャン代表のほうから先に金を要求し、金を与えれば善処を要求するし、でなければ処罰すべきだとする集会を続けると言った」と話したという。 検察はチャン代表が受け取った8億ウォンのほとんどがカード代金など個人的用途に使われたと見ている。 検察は金の具体的な使い道を確認するため投機資本監視センター関係者にも事情聴取を求めた。

 ユ前代表は2003年に米投資会社ローンスターが外換銀行を買収する当時、買収価格を低くするため“外換カード強者説”を広めて株価暴落を誘導した疑いで2007年に起訴され、2012年に懲役3年の刑が確定した後、昨年満期出所した。

 チャン代表は外換カード労組委員長出身で、ローンスターの外換銀行買収と外換カード合併の過程で解雇され、全国事務金融労組副委員長を務めた。彼は2004年の投機資本監視センターの創立に運営委員として参加し、ローンスターの不法行為、政府関係者たちとの癒着疑惑などを集中的に提起した。同団体は翌年、関連者20人を告発し検察の捜査が始まり、ユ前代表とピョン・ヤンホ元財政経済部金融政策局長らが起訴され、有罪と無罪の判決が入れ替わる裁判が数年間続けられた。チャン代表は民主労働党候補として国会議員選挙に出馬したこともあり、昨年1月にアン・チョルス議員の創党準備組織だった新しい政治推進委員会の委員に選任されていた。

 外換銀行売却で4兆7000億ウォンの差益を得たローンスターの“食い逃げ”問題を主導し、超国籍投機資本監視活動に力を注いできた投機資本監視センターは当惑を隠せなかった。逮捕事実を知った直後に懲戒委員会を開き、チャン代表を罷免した。同団体のイ・テスン共同代表は「チャン代表は外換カード不当解雇者として損害賠償を受け取ったと抗弁するが、高度な公共性を求められる市民団体代表としてありえない行為をしたことは間違いない。私たちはチャン代表個人の金品授受と関わりなく本来の役割を果たしていく」と話した。

ノ・ヒョンウン、ジョンファンボン イ・ジョンエ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015.02.04 22:17

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/676859.html 訳Y.B

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