求人広告に身長165〜170cm、スリーサイズ33-26-36明示
デザイナー志望者、面接での体型評価に侮蔑感と羞恥心感じる
ファッション業界で青年求職者を対象に身体サイズや外見などを巡り侮蔑感と羞恥心を与える雇用慣行を維持しているという主張が提起された。
アルバイト労組とファッション労組、青年ユニオンは22日、ソウル中区太平路(テピョンロ)の国家人権委員会前で記者会見を開き、ファッション業界の公然の秘密として知られる”身体差別”の実態を告発した。彼らは国家人権委に関連陳情書を提出した。
3団体は記者会見で「大企業をはじめとするファッション業界が就職難を悪用し、新入デザイナーを選ぶ過程で 『モデルのような身体のサイズ』を条件として掲げている」とし「デザイナーを選ぶ募集公告には、身長(165〜170センチ )や、特定の身体サイズ(33-26-36)が具体的に明示されている」と主張した。
記者会見場のスピーカーを通じて公開された証言で、あるデザイナー志望者は「面接で『体型がよくないから他を当たって』という通報を受けた」とし「結局、マネキンのような体型のデザイナーを選ぶものだった」と述べた。もう一人のデザインナー志望者は「ジムに通って体を作らなければならなかった」と告白した。この志望者は「先任者がデザインはこれから少しずつ学べばいいと言った」とし、「3カ月の間体を作ってみて、フィッティングが可能になれば正社員として入社できるという話を聞いた」証言した。
デザイナーを採用する際身体のサイズを重視するのはフィッティング(服の着用)モデルのコストを節約するためだという。キム氏は「フィッティングモデルを雇う費用を掛けないため、新入りのデザイナーはフィッティングモデルを兼ねることができないと就職できないのが現実だ。就職のために体形矯正手術を受けるかどうか悩んだ」と述べた。大学のファッションデザイン学科を卒業したがイ氏(25)は、「面接を20カ所も受けたが、『痩せている』とか『わが社のイメージとは合わない』など、ほとんど身体の評価だけだった。就職のために一生懸命作ったポートフォリオには見向きもしなかった」と話した。
3団体が調べた「身体差別求人広告企業リスト」によると、57社のうちコーロン、イーランド、シンウォン、セジョンなどの有名ファッション会社も名を連ねている。企業がオンライン求人サイトを通じて掲載したデザイナー募集公告には、応募者の体のサイズを必須に要求したり、フィッティングが可能な人のみが応募できると書かれている。応募資格や詳細条件をみると、男性の身長は175〜178センチ、女性の身長は164〜168センチでないと応募できない。他にも肩幅、胴囲、胸囲、背中の長さ、袖丈などの具体的な身体のサイズを応募要件として掲げた。
キム・ミンス青年ユニオン委員長は「『情熱ペイ』に続き、身体差別まで日常的に行うのは世界的にも類を見ない」とし、「このようなシステムの下では、政府とソウル市がいくらサポートしても、ファッション業界に従事している青年たちがまともに成長できない」と強調した。
一方、これらの3団体は16日、「情熱ページ」問題の中心だったデザイナーのイ・サンボン氏と彼が会長を務めている韓国のファッションデザイナー連合会に、賃金と労働環境の改善など具体的な議論のために早急に対話に乗り出すことを要請した。また、13日、世宗(セジョン)市で行われた雇用労働部との面談でファッション業界に対する勤労監督を要請した。
韓国語原文入力:2015.01.22 16:48