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韓国軍サイバー司令部と国家情報院が2012年大統領選挙で共謀か

登録:2015-01-07 21:00 修正:2015-01-08 23:56
ヨン・チェウク(右)、オク・ドヒョン元サイバー司令官が昨年12月30日、政治関連コメント作成疑惑に関連した1審宣告公判に先立ちソウル国防部普通軍事裁判所弁護人控室にいる。この日、ヨン元司令官に禁固8か月執行猶予2年が宣告され、オク元司令官には今後2年間に資格停止以上の刑を受けなければ免訴される宣告猶予を下した。 ニューシス

前・現職のサイバー司令官 「内谷から来た情報」メッセージ交換
“内谷”は国家情報院を意味する隠語…直接情報をやりとりした情況
チョン・ヘチョル新政治民主連合議員を通じて入手した1審判決文から明らかに

 2012年大統領選挙当時、インターネットでコメントやツイッターなどを通した国軍サイバー司令部(軍サイバー司)の政治介入活動と国家情報院の大統領選挙介入が互いに関連性をもって行われていたことを示す端緒がつかまれた。

 7日『ハンギョレ』がチョン・ヘチョル新政治民主連合議員室を通じて入手した国防部普通軍事裁判所のヨン・チェウク、オク・トギョン前サイバー司令官などに対する1審判決文によれば、ヨン・チェウク サイバー司令官が国防部政策企画官に異動して後任にオク・トギョン司令官が赴任した時期(2012年11~12月)に、オク司令官がヨン政策企画官に「内谷(ネゴク)から来た情報があります。時間のある時に電話で申し上げます」とか「国家情報院国政調査に関連し深く考えて対処されたく」などの携帯メールを送った。当時は2012年の大統領選挙をわずか一か月後に控えサイバー司の政治介入活動が最高潮に至った時だ。

 最初の携帯メールに登場する“内谷”は国家情報院を意味する隠語で、判決文にこのメッセージをやり取りした時期が「ヨン(チェウク政策企画官)が国軍サイバー司令官の職務を終え国防部政策企画官として勤めていた当時」とされている点から推測して、サイバー司と国家情報院の間に大統領選挙直前に直接情報をやり取りしたのではないかという疑惑提起が可能だ。

サイバー司世論操作。キム・グァンジン新政治連合議員公開資料。KBSニュースよりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 他の携帯メールを見ると、ヨン・チェウク政策企画官とオク・トギョン サイバー司令官は12月、大統領選挙をわずか数日後に控えて火が点いた国家情報院コメント事件と関連して、すでに国政調査まで念頭に置き、対処方案を熟考していたのではないかという推論が可能だ。

 ヨン司令官は大統領選挙が終わった直後の2013年1月、国防部政策企画官として大統領職引継ぎ委員会専門委員になり、2か月後の3月には大統領府国防秘書官に任命されたことも問題になった。 携帯メールは軍の捜査当局がヨン司令官が政策企画官時期に使っていた携帯電話をデジタルフォレンシック(データ復旧技術)を通じてデータを復旧した後に捜査記録に残したものだ。

 国防部はハンギョレが疑惑を提起した2013年11月から国家情報院との関係を一貫して否認してきた。 しかし当時のハンギョレによる取材結果、国家情報院関係者は「2010年から国家心理情報活動の方針を参考にするようサイバー司令部に支援したことはある。 年単位、月単位の活動方針があって、関連法規にしたがって生産した」と明らかにして、関連性を認めたことがある。

 判決文によれば、サイバー心理戦を遂行する530団の場合、対応作戦システム下で政治文を作成するために部隊予算でスマートフォン、タブレットPC、ノートブックなどを購入し支給した。 特に作戦に参加する部隊員には業務手当として毎月25万ウォンが支給された。 機器購入の中でタブレットPCは国家情報院情報事業予算でヨン司令官が直接決済した事実がチョン・ヘチョル新政治連合議員によって確認されたし、業務手当もまた国家情報院の予算で支給されたという疑いがキム・グァンジン新政治連合議員によって提起されたことがある。

ハ・オヨン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/672529.html 韓国語原文入力:2015/01/07 17:20
訳J.S(1650字)

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