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「3時間だけ寝る」…勉強に息が詰まる韓国の小学生たち

登録:2014-12-09 06:05 修正:2014-12-09 15:46
緑の傘子供財団、110人にアンケート

一日に自由時間が4時間を下回る
「友達と遊ぶ時すら勉強の心配」

緑の傘、子供110人にアンケート//ハンギョレ新聞社

 「午前2時30分に眠って朝7時に目覚める。午前8時に登校して、午後3時下校。 英語塾で3時間勉強してから夕食。夜10時まで数学塾。家に戻ってからは午前2時30分まで英語塾と数学塾の宿題にピアノ、漢字、中国語を勉強」

 ソウル江南(カンナム)のある小学校6年生が直接描いた、トンカツプレートみたいな丸くて大きい日課表は、6つの仕切りだけで一日がまとめられていた。日課はあまりにも単純で、睡眠時間は4時間30分に過ぎなかった。大学受験生でも大変な日程だ。

 緑の傘子供財団の子供研究者として選ばれた小学校5〜6年生23人は8日、「大韓民国の児童を語る」という報告書を出した。子供研究者たちが、ソウルと忠清北道忠州(チュンジュ)地域に住む同年代110人を直接調査したアンケート内容は、報告書のサブタイトルのように「勉強のせいで幸せではない私たち」をありのままに見せてくれる。

 大学受験生のように一日を過ごしている小学生は「私の住んでいる町の子供たちは、大体皆規則的な生活をする。塾の宿題が多いと徹夜したり、遅く寝なければならない。私の友達の一人は睡眠時間が1日5時間でも長い方だと思っている。近所の子供達の平均就寝時間は午前1時だ。夥しい量の宿題を全部やる時間がないからだ」と書いた。

 「勉強のために〇〇までしたことがある」というアンケート質問への回答には、子供たちが感じる勉強の重圧、息詰まる日常が痛々しく書かれている。子供たちは「3時間しか寝ない」「朝の4時まで寝ない」「友達との約束を破る」「地下鉄で勉強する」「目覚めるとすぐ勉強する」「図書館の閉館時間まで勉強する」「カフェイン飲料を飲む」のが自分たちの日常だと答えた。

 子供たちは平均0時09分に寝床について朝6時52分に起きる。平均睡眠時間は6時間43分だ。睡眠研究学会が児童に勧める睡眠時間は9〜10時間だ。子供たちは「勉強する理由」として「進学や職業の選択に役立つ」(52.7%)、「才能の開発」(40%)、「人生に失敗したくないから」(31.8%)などを挙げた。子供たちが自由に過ごすことができる時間は、一週間に平均25.3時間に過ぎなかった。

 教師歴8年目のソウルのある小学校教師、キム〇〇氏(31歳)は「江南と江北(カンプック)地域でそれぞれ教えてきたが、地域差が大きい。一部ではあるが、勉強しなければ遅れを取ると思い込んで、ひたすら勉強ばかりする江南の子供たちを見た時、気の毒だった」と述べた。緑の傘子供財団児童福祉研究所オ・ウンチャン研究員は「友達同士で会話する時も、塾の授業の進め方が遅いのではないか、自分があまりにも早く寝ているのではないかと心配している」とした。

 自分と同年代の研究を行った子供たちは、「子供たちが勉強する目的とその理由がわかるように、自己実現と自己啓発の機会を提供してもらいたい。十分な自由時間と睡眠時間を確保して下さい」と大人に「お願い」する言葉で報告書を結んだ。

チェ・ウリ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2014/12/08 18:32

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/668013.html?_fr=mt2 訳H.J(1424字)

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