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韓国の使用済み核燃料再処理、米国務省が許容を示唆

登録:2014-10-31 09:42 修正:2014-10-31 10:01
韓米原子力協定改定交渉で米国の「事前同意」を緩和させる見込み
使用済み核燃料の保管水槽(古里原電)。//ハンギョレ新聞社

 韓国と米国が昨年、パイロプロセシング(乾式再処理)の共同研究に関する追加合意過程で、使用済み核燃料再処理の前段階とされる核物質の「形状変更」を適切な時点で許容する方案を検討することで合意していた事実が明らかになった。

 これに伴い、現在進行中の韓米原子力協定改正交渉で研究・開発を目的とした使用済み核燃料の形状変更および再処理が韓国に認められる可能性が大きくなったと見られる。 形状変更は使用後核燃料の形態と内容を変更し再処理を容易にする工程だ。

 米国務省がホームページに掲載した「核物質に関連した韓米合意」という文書にれば、米国は昨年7月19日に駐米韓国大使館を通じて韓国政府に5項目の合意を要請し、韓国政府は同月22日にこれを受け入れた。米国が要求した5項目は、△国際原子力機構(IAEA)のセーフガード遵守△平和利用△技術の物理的保護△第三者への技術再移転の禁止△再処理および形状変更に関連する条項だ。この文書は両国が2010年から10年間進めるパイロプロセッシング技術・経済的側面および非拡散性共同研究に関連して核物質使用条件を規定したものだ。

 米国は特に最後の条項で、パイロプロセッシング技術と関連装備は研究・開発用途だけに使われ、両国の合意がない限りいかなる核物質も形状変更や再処理できないと明らかにした。 ただし米国は「研究・開発を持続する過程で未来の一定時期に核物質の形状変更がありえるという点に注目する」として「適切な時期に形状変更に対する同意問題を再検討することに合意する」と明らかにしている。米国はさらに「両国が合意する場合、特定施設で再処理と形状変更ができる」と付け加えた。

 これは韓国の使用済み核燃料再処理および形状変更に強く反対してきた米国の態度に微妙な変化が起きていることを示唆している。現行の韓米原子力協定は再処理と形状変更を米国による「事前同意」を求め事実上禁止している。

 共同研究をした韓国原子力研究院は、使用済み核燃料ではないが特性の似た物質を利用して模擬実験を進めており、実証実験は米国に委託している。 韓米両国は年末を目標に進められている原子力協定改正交渉で研究・開発分野で使用済み核燃料の形状変更と再処理を制限的に許容する方向で合意する可能性が大きい。

ワシントン/パク・ヒョン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2014.10.30 22:25 

https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/662304.html  訳Y.B

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