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韓国で介護の保険適用が試験的に始まる

登録:2014-10-22 21:53 修正:2014-10-23 05:45
来年から地方の中小病院を対象に
患者の看病費が減る一方で病院側に負担
全国保健医療産業労働組合の「保護者のない病院」キャンペーンポスター //ハンギョレ新聞社

 来年からソウル地域の病院と全国の上級総合病院(大学病院)を除くすべての病院で、保護者や看病人の代わりに看護人材(看護師や看護補助者)が患者を看病する包括看護サービスに対して健康保険が試験適用される。 患者や保護者にとっては大いに歓迎すべきことだが、越えなければならない山はいくつもある。

 22日、保健福祉部関係者などの話を総合すれば、包括看護サービスに対する健康保険の試験適用事業が来年から2017年まで実施される。 ソウル所在の病院と全国の上級総合病院を除くすべての病院が対象だ。 試験事業に参加する病院は、現在より二倍以上の看護人材を置いて看病を含む看護サービス全般を提供することになる。

 患者が負担しなければならない金額は、総合病院基準で一日1万2000~1万6000ウォン(1ウォンは約0.1円)程度になる展望だ。 現在より3000~6600ウォン程度増えるが、代わりに平均6万ウォン程度かかる看病費がなくなるため、患者負担は大幅に減る。 福祉部関係者は「看護人材の配置基準や入院料などは過去2年間の示範事業を経て原価を算定した」として「最終案は病院の意見を聴き、年内に確定する計画」と話した。

 これにより看病費負担が減る患者や保護者は、包括看護サービスを強く歓迎している。 病院側も患者満足度が高いとして原則的に同意している。 しかし、病院の収入に及ぼす影響などを調査するために慎重な態度も見せている。 チョン・ヨンホ大韓病院協会政策委員長は「保護者に代わって病院の看護人材が患者を世話すれば、保護者や患者の満足度は高まるだろう。 ただし、病院が看護人材をより多く雇用しなければならず、それに伴う費用を十分に得られるという確信が得られていない」と話した。

 今でも役割区分が明確でない看護師と看護補助者との職域葛藤も憂慮される部分だ。 患者の下の世話などのきつい仕事を看護師たちがしようとするかという指摘もある。

キム・ヤンジュン医療専門記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/health/661002.html 韓国語原文入力:2014/10/22 21:15
訳J.S(982字)

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