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私学不正を象徴する人物が大学学長に返り咲き?

登録:2014-08-20 13:30 修正:2015-02-12 18:30
尚志(サンジ)大学に「辞退するのが良いという意見を伝えた」
国会教育文化委員長「対応見守り常任委を招集」
教育文化委 与党幹事も「学長選任は話にならない」
保守指向の教総も「学長新たに選出すべき」声明
キム・ムンギ尚志(サンジ)大学学長

 金泳三(キム・ヨンサム)政権当時に「私学不正司正1号」に指定され教育界から退いたキム・ムンギ氏(82・写真)が、尚志(サンジ)大学を追い出されて21年目にして学長に復帰したことと関連して、主務部署である教育部の関係者が19日、「尚志大学側に(キム・ムンギ氏が学長職から)辞退するのが良いという意見伝達はしている」と明らかにした。

 教育部の別の当局者は、尚志大学側からキム・ムンギ氏の理事選任承認を要請してくればこれを拒否する可能性も排除しなかった。 このような発言は、キム・ムンギ氏が尚志大学学長および理事に選任されたことに関連して教育部が何の公式反応も出さずにいる状況で出たものなので、今後の成り行きが注目される。

 これと関連して国会所管常任委員会の教育文化体育観光委員会(教育文化委)のソル・フン委員長は19日、「キム・ムンギ氏が尚志大学長になるならば、歴史の退行であり大韓民国の教育風土を亡ぼすこと」であるとし、「教育部がどのように対応するかを見守り、常任委を招集する」と明らかにした。 教育文化委の与党幹事であるシン・ソンボム議員は「キム・ムンギ氏の学長選任は話にならないことだと考える」と話した。

 韓国教員団体総連合会(教総)はこの日声明を出して「(キム・ムンギ氏が尚志大)理事長在任時期に不正行為によって実刑まで受けた点を勘案する時、(キム氏が)学長復帰するより、徳望があり有能な人を合法的手続きを通じて新たに学長に選出することが望ましい」と明らかにした。 保守指向が濃厚な国内最大規模の教員団体である教総までが、事実上キム氏の辞退を公開的に促したことは、‘私学不正’の象徴的人物であるキム氏の教育界復帰に対して否定的世論が大勢を占めていることを傍証していると解説できる。

 キム・ムンギ氏の学長選任と関連して、チョン・ヨンジュン教育部私立大学制度課長は「道徳的には不適切と判断されるが、法的には問題がない状況」とし、教育部には阻む権限がないと話した。 だが、教育部関係者は「これほど騒々しいのに、(尚志大学は)辞退する方案を内部的に検討しないのかという意見を伝えたが、『そういう動きはまだない』と言っている」として、「教育部としても、それ(自主辞退)をするのが良いと意見伝達はしている」と話した。 非公式的にキム氏の学長職辞退を勧告しているという話だ。

 尚志大理事会が7月28日キム・ムンギ氏を理事に選任したことに関連して、ハン・ソクス教育部大学支援室長は「役員就任の承認申請が提出されれば、その時点で承認可否を検討する」としつつも「教育部所属の私学紛争調停委員会(私紛委)がつい先日キム・ムンギ氏の正理事選任は適切でないと拒否した経緯があるので、そのような脈絡を考慮して慎重に検討する」と明らかにし、理事選任拒否の可能性も排除しなかった。

 一方、尚志大学総学生会は、キム氏の尚志大学学長選任に反対して、学長室占拠座り込みを三日間続けている。

チョン・ジョンユン、イ・スボム、イユ・チュヒョン、パク・スヒョク記者 kjlsb@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/651971.html 韓国語原文入力:2014/08/20 08:36
訳J.S(1513字)

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