朴槿恵(パク・クネ)大統領は今回の光復節祝辞で、韓日関係の過去の問題に関し原則的立場を守りながら、以前より多少柔軟な態度を見せた。
朴大統領がこの日明らかにした対日メッセージは、今年の「3・1節」記念演説の基調と大きくは変わらない。 朴大統領は3・1節記念演説で「もう55人しか残っていない日本軍慰安婦被害者のハルモニ(おばあさん)の受けた傷は当然に癒されなければならない」と日本の決断を促した。 今回の祝辞でも朴大統領は、過去の問題による傷が癒やされる必要性に言及し、「こういう(慰安婦)問題を正しく解決すれば、韓日関係が堅実に発展するだろう」と強調した。
だが、日本に過去の問題の解決を促す語調は、昨年の光復節祝辞や3・1節記念演説などに較べて多少柔軟になった。 朴大統領は昨年の3・1節記念演説では「加害者と被害者という歴史的立場は千年の歴史が流れても変わることはない」と決意を示した。 反面、今回の光復節祝辞では、日本の知恵と決断を「期待する」と婉曲な表現を選んだ。 安倍晋三首相など日本の指導部に対する直接的な非難も控えた。 過去の問題に対する原則的立場を明らかにしながらも、ただでさえ傷だらけになった韓日関係をこれ以上こじらせる必要はないという意思が反映されたものと分析される。
朴大統領は今回の祝辞でも、韓日関係改善のための具体的な代案は示さなかった。過去の問題の解決が韓日関係改善の第一歩であり、そのために日本が先に解決法を出さなければならないという認識には変化がないという意味と解釈される。 特に韓日国交正常化50周年である来年を「新しい未来に向かって共に出発する元年」と指し示したことは、韓日関係の改善を望むならば今年中に慰安婦問題に関連した解決法を提示させるメッセージを送り、日本政府を圧迫しようとしたものと見られる。
パク・ビョンス先任記者 suh@hani.co.kr