本文に移動

済州島に韓国初の営利病院が承認される見込み

登録:2014-08-15 09:23 修正:2014-08-26 23:56
福祉部「事業計画書から“幹細胞施術”
削除され問題解決」
済州道「福祉部承認が下りれば許可」

CSC、中国で幹細胞施術に重点
政府発表の「投資活性化対策」により
幹細胞施術を防ぐのは困難
市民団体反発「名前だけ外国病院」
サンアル病院の鳥瞰図

中国企業が済州道(チェジュド)に建てようとする「サンアル病院」に対する政府の承認が、早ければ来月下される見込みだ。承認されれば国内で最初の外国資本による営利病院になる。

中国企業が昨年2月に済州道で営利目的のサンオル病院を建設する承認を要請し、保健福祉部に保留されていたが、福祉部が12日に発表した投資活性化対策により、来月までに承認が確定するため、最終承認権を持つ済州道も事実上承認の方針を明らかにした。医療界と済州道地域の市民団体の憂慮と反対が強まっている。

済州道関係者は14日、「ウォン・ヒリョン道知事は内国人の営利病院には反対だが、外国人の営利病院は法的に認められており、中国企業が投資するサンオル病院を反対する理由はない」と話した。

中国の北京、上海、天津などで病院を運営する「CSC」が投資する外国資本による営利病院のサンオル病院を福祉部が承認すれば、済州道も承認することになる。済州道に建てられるサンオル病院は福祉部が病院の医療体制などを検討して承認すれば、最終許可は済州道がするようになっている。

福祉部関係者は「(サンアル病院側が)昨年申請した時に承認を保留した理由は、幹細胞施術と救急医療体制が不十分だったため」として、「幹細胞施術は(政府が)安全性の問題を提起した後、中国企業が事業計画書で削除し、患者の応急治療に対応する応急室を備えた周辺の病院と覚書を締結した。医療機関として欠格事由がなければ、早ければ来月承認する計画」と話した。サンアル病院側は幹細胞施術を放棄しており、応急医療体制も周辺病院と協力するシステムを備えたので、承認しない理由がないという意味だ。

CSCは済州道の西帰浦市(ソギッポシ)西帰浦女子高校付近に48病室規模のサンオル病院を建て、成形外科、皮膚科、内科、家庭医学科など4診療科を運営する計画を明らかにしている。

しかし、サンアル病院が実際に病院を運営する過程で、当初の約束を破って幹細胞施術をしても、これを防ぐのはほとんど不可能だという指摘もある。パク・ヒョングン済州大学医学部教授は、「サンアル病院を作るという中国企業は中国で病院を運営していて、幹細胞施術に重点をおいていることで知られる。サンアル病院が自主的に機関倫理審議委員会を作って幹細胞に対する臨床試験を承認、施行したら、国内の医療法ではこれを防ぐ根拠が乏しい」と指摘した。パク教授は「12日に発表された投資活性化対策をみると、他人の幹細胞を採取して作る幹細胞治療制についても臨床試験の一段階を免除するなど、幹細胞治療を活性化させようとしており、サンアル病院にだけできないようにするというのは辻褄が合わない」と付け加えた。

済州道の市民団体の反対も強い。民主労総の医療連帯本部済州地域支部は13日発表した声明で、「営利病院は“投資開放型”と名づけられているが、国内の営利病院と変わりない。医療営利化に反対だというウォン知事がサンアル病院設立を許可すれば、道庁の任期を早める(道知事退陣の)起爆剤になる」と主張した。

キム・ヨンジュン医療専門記者 済州/ホ・ホジュン記者 himtrain@hani.co.kr

韓国語原文入力: 2014/08/14 20:30

https://www.hani.co.kr/arti/society/health/651287.html

関連記事