パク・ヨンソン新政治民主連合院内代表が捜査権・起訴権を放棄したセウォル号特別法制定にセヌリ党と合意した後、「7・30再・補欠選挙」惨敗の時よりさらに激しい非難の嵐が起きている。ネチズンらは「朴槿惠(パク・クネ)と朴映宣(パク・ヨンソン) “朴(パク)姉妹”誕生」「セミンリョン(訳注:セミンリョンは新政治民主連合の略)はセヌリ民主連合の略称」など、パク院内代表と新政治民主連合が事実上、与党セヌリ党と違わないという批判を浴びせている。
8日午前現在、パク・ヨンソン院内代表のツイッターアカウント(@Park_Youngsun)には「これで民主党は、セウォル号惨事の真相隠ぺいの共犯になった。決して許さない」「李明博(イ・ミョンバク)が去って朴槿惠(パク・クネ)が来たように、キム・ハンギルと安哲秀(アン・チョルス)が去ってパク・ヨンソンが来たんだね」「本日付で、パク・ヨンソン、アンフォローして支持撤回」「パク・ヨンソンのやることを見てると、セヌリ党と統合するようだね。是非そうなることを祈る」「パク姉妹誕生おめでとう!」など、ネチズンたちの怒りの書き込みが殺到している。
特にパク・ヨンソン院内代表が自分のアカウントで「母の心」と言及した文については「母の心も何も、黄色いリボンのプロフィール写真も他のに替えてからやってくれ。ふざけるな」、「母の心で特別法もめちゃくちゃにしてしまったんですね」などの冷笑が続いている。
新政治民主連合がツイッターの公式アカウント(@NPAD_Kr)を通じて「セウォル号特別法が妥結した。遅くはなったけれども、幸いだと考える」と述べたことと関連しても「“遅れはしたけど、幸いだ”ってさ。いったい誰にとって幸いなんだ?」という書き込みがあった。シアル財団のベク・チャンホン運営委員はツイッターで「今度はセミンリョン本部前で特別法の密室合意撤回を要求するロウソク集会をしなければならない状況だ」と書いた。ペク委員は続けて「セウォル号特別法電撃合意、パク・ヨンソンの決断」というタイトルの<朝鮮日報>1面トップの写真を載せ、「密室野合で遺族たちの心を深く傷つけたパク・ヨンソンを、朝鮮日報が絶賛していますね。ついに朴槿恵の隊列に上がりましたね」とも書いた。
ネチズンらはパク・ヨンソン院内代表のこの合意が、新政治民主連合が7・30再・補欠選挙の惨敗を誤読したせいだとし、失望感を越えて怒りをあらわにしている。ソンデイン経済研究所のソン・デイン所長(@kennedian3)は「再・補欠選挙の敗北の意味を、セウォル号特別法で野合して処理しろという意味と受け止めたのか。期待しなくなってもう久しいが、本当に失望」と書いた。
文化学者オム・ギホ(@uhmkiho)氏は、自分のツイッターに「外見だけ与と野に別れているだけで、実際は一つの政党ではないか。もうすぐ日本の自民党のような超巨大な長期政権与党が出現しそうだと憂慮する人もいるが、私の目には既にそのような状態に見える。セチョンヨン(訳注:これも新政治民主連合の略称)はすでに、セヌリ党内の一つの派閥程度に過ぎないではないか」として「問題は奴らが野党コスプレをしているために、新しい野党が作られる余地すら封鎖していること。これが日本の自民党体制以上に悪い現実だ」と書いた。コラムニストのイム・ギョンソン(@slowgoodbye)氏も「セウォル号特別法の合意を見て、本当にあまりにもひどいという気がする。国民をトラウマに陥れようとしているみたいだ。まずは、今もハンストしておられる遺族の方々が心配だ」と書いた。
パク・ヨンソン院内代表をはじめとする新政治民主連合所属の議員たちが積極的に対応できなかったという指摘も出ている。あるツイッター利用者は「文在寅(ムン・ジェイン)議員も批判を免れない。まともなセウォル号特別法を可決させるための決死隊を何人かでも集めて「臣にはまだセウォル号特別法死守のための12人の戦士が残っています」(訳注;今韓国で人気沸騰中の映画『鳴梁(ミョンニャン)』での李舜臣(イ・スンシン)の台詞をもじったもの)と言って旗を立てたなら、国民の希望になり信頼を得られただろう。非難ではなく忠告だ」と書いた。また別のツィッター利用者は「セヌリ党の議席数が多いから仕方ないだって? これはみんなお忘れか」として、盧武鉉元大統領時代に私立学校法改正案に反対してロウソク集会に出席した朴槿惠当時ハンナラ党代表の姿を載せた。
「セウォル号特別法の合意ではらわたが煮えくり返る国民に対する新政治民主連合の一喝。“だから、何だって言うの? セヌリ党でも支持しようってわけ? プッ”」など、新政治民主連合が固定支持層に安住して、今まで見せてきた安逸な態度を皮肉る書き込みも多い。
チン・ミョンソン記者 torani@hani.co.kr