米軍が平沢(ピョンテク)移転に合意した韓米連合軍司令部について、今になってソウル残留を要請したことが分かり論議をかもしている。
政府当局者は14日「米軍が最近、韓米連合軍司令部を移転せずにソウルに残す方案について協議を要請してきたと理解している」と話した。 米国は韓米連合軍司令部がソウルに残っていれば、国防部や合同参謀など韓国軍当局との業務協力に有利だという立場を前面に掲げているという。
しかし、国防部は連合司令部がソウルに残ることになれば、龍山(ヨンサン)基地移転の趣旨が毀損されかねないとし慎重な態度を示している。 実際、国土部とソウル市は龍山基地が移転すれば、243万㎡規模の公園を作り、連合司令部など80余棟の建物は近代文化財に指定し保存する方案を推進している。 連合司令部が残ることになれば、このような計画の修正が不可避になる。 国防部はまた連合司令部が平沢に移転しても、指揮統制システムが連動されているため連合作戦には問題がないという立場だ。
キム・ミンソク国防部スポークスマンはこの日の定例ブリーフィングで「龍山基地は龍山基地移転計画(YRP)により平沢に移転するという韓国政府の基本的立場には変わりがない」と話した。 しかし「韓米連合軍司令部は戦時作戦統制権の転換時までは維持される必要があると基本的に考えている。 龍山基地の駐韓米軍司令部が移転しても、残り(連合司令部)をどのようにすべきかは自然に宿題として残るのではないか」として韓-米間協議の必要性も示した。
しかし、韓米連合軍司令部を含む龍山基地移転が、2004年1月の‘未来韓米同盟政策構想’(FOTA)会議で韓-米間で合意した事案であるため、今になって米軍が当時の合意を覆す要請をしたことは行き過ぎだという指摘がある。
龍山基地の移転は盧武鉉政府時期の2003年5月の韓-米首脳会談で合意したが、韓米連合軍司令部の移転はこれまで迂余曲折を経てきた。 当初、韓-米は‘韓米連合軍司令部は龍山に残す’ことで合意したが、韓米連合軍司令部の敷地として17万坪を提供することで意見を集約した。 しかし米国が「テロ対備に必要だ」として終盤になって立場を変え28万坪を要求したが韓国がこれを拒否し結局、韓米連合軍司令部も平沢に移転することで最終合意に至った。 パク・ビョンス先任記者 suh@hani.co.kr