キム・シゴン局長、記者会見開き「報道局長職 辞任」表明
記者会見の最後に「独立性を侵害したキル・ファンヨン社長は辞退すべし」
キム・シゴン<韓国放送>報道局長が9日、セウォル号報道の問題点に対する責任を負うとし、職務を辞退する意向を表明した。 セウォル号遺族たちの韓国放送と大統領府抗議訪問に‘白旗’を上げたわけだ。 特にキム局長は、キル・ファンヨン韓国放送社長の辞退も併せて主張し、論議はむしろ拡大する兆しだ。
キム局長はこの日、ソウル汝矣島(ヨイド)の韓国放送新館 国際会議室で記者会見を行い「報道の中立性を守ることができないことに対して責任を負い報道局長の職を辞する」と明らかにした。 キム局長の辞意表明は全く予想されなかったことで、韓国放送広報室関係者たちさえ現場で当惑感を隠せなかった。 当初、韓国放送内外ではキム局長が‘交通事故発言’に対する釈明を行うという予想が支配的だった。
特に、キム局長は記者会見の最後に‘キル・ファンヨン社長の退陣’という爆弾発言を出し、周囲を驚かせた。 彼は「KBS社長は言論中立に対する確固たる価値観を持った人物がならなければならない。 KBS社長は我が国の民主政治が5年単任制をベースに根をおろしたように、単任制でなければならない」とし「言論に対するいかなる価値観も信念も持たずに権力の表情ばかりを伺い、ことごとに報道本部の独立性を侵害してきたキル・ファンヨン社長は直ちに自主的に辞退しなければならない。 その後にはKBS社長の任期は確実に保障されなければならない」と話した。
キム報道局長がキル社長の退陣を公開的に要求しただけに、キル社長も大きな政治的負担を抱くことになった。 一部では韓国放送が内輪もめに陥ったという評価まで出てきた。 キム局長は、キル社長辞退発言に対する取材陣の質問を受けずに記者会見場を後にした。
キム局長はこの日の記者会見の大部分を、問題の‘交通事故発言’釈明に割いた。 ‘交通事故死亡者に比べればセウォル号死亡者は多い数値ではない’と話したという一部の主張を積極的に否認した。 彼は「先月28日に会社近隣の中華料理店で科学災難部と共にした昼食の席で‘安全不感症に対するニュース シリーズ物を企画してみる必要がある。 交通事故死亡者が1年に6000~1万人に達し、1ヶ月に500人以上亡くなっているだけに、交通事故に対する警戒心を呼び覚まさなければならない’と話したに過ぎない」と主張した。 彼は続けて「労組側が一方的な主張で会社のイメージと名誉を傷つけた。 一部の言論はリレー式報道を通じて非難を拡大再生産した」と付け加えた。 オ・セギュン ニュース製作3部長とアン・ヤンボン 科学災難部チーム長が同席して、キム局長の釈明に力を添えた。
これに先立って、全国言論労働組合韓国放送本部(新労組)は最近「キム局長が私席で‘セウォル号事故は300人が一度に死んで多く見えるが、年間に交通事故で死ぬ人数を考えればそれほど多い数値ではない’という趣旨の発言をした」と主張し、論議が触発された。
イ・ジョングク記者 jglee@hani.co.kr