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民間・官僚対峙状況にターミネーターを演じる…朴槿恵式‘劇場政治’

登録:2014-03-20 22:31 修正:2014-03-21 07:21
[大統領府迎賓館で開かれた‘規制改革会議]
朴槿恵(パク・クネ)大統領、各部署長官、企業家、市民など160人余りが20日午後、大統領府迎賓館で開かれた‘規制改革長官会議 兼 民官合同規制改革点検会議’に参加して規制改革と関連して意見を交わした。 大統領府カメラマン団

‘世論の注目を集める’疎通戦略を変えたか
17日に開くことにしていた会議を突然延期
民間人参加を増やして‘不通’希釈化
‘4時間 生中継’広報効果 最大化

規制緩和伝導師イメージ 浮き彫り
長官・公務員たち規律締め付け 狙う
自ら返答が難しい質問も

 20日午後、大統領府迎賓館で開かれた‘規制改革長官会議 兼 民官合同規制改革点検会議’は4時間を超えて進行され、会議の全過程がテレビを通じて国民に生中継された。 会議の順序と発言内容などのシナリオがあらかじめ調整されていたが、朴大統領が中間中間に割り込んで質問をしたり問題提起をするなど、予想できない場面も随所で演出された。

 政界では大統領が主宰する長時間会議が前例を破って公開されたことと関連して‘朴槿恵(パク・クネ)式劇場政治’という評価が出ている。 セヌリ党のある2選議員は 「就任初年度に記者会見など直接国民と対面することが少なく‘不通’という評価を受けた朴大統領が‘会議生中継’という方式で‘不通’批判に応酬したのだ。 つまらない主題なのに高い注目度と支持率を精一杯に活用したようだ」と話した。 金大中大統領の‘国民との対話’、盧武鉉大統領の‘検事たちとの対話’、李明博大統領の‘市場訪問’や‘ラジオ演説’等、前職大統領が国民に直接訴えた疎通方式の延長線ということだ。

 この日の会議はこの間‘展示性イベント’はしないと公言してきた朴大統領が、疎通戦略を大幅修正したものだ。 今年初めに初めての記者会見をした以後、就任1年の談話文発表に続き、今度は前例のない‘4時間生中継’に出たわけだ。 朴大統領が当初17日に予定されていた規制改革長官会議を前日になって突然延期して、代わりに民間の参加規模を大幅に増やして直接発言するようにしたのも、朴大統領のこういう精巧な広報戦略に従ったものという分析が出てくる。 大統領府関係者は「昨年にも色々な会議や現場訪問を通じて一線の声を一つ一つ取りまとめてきた。 今度は今までそのようにしてきた姿を直接国民に示して、規制改革意志を確実に見せようということ」と話した。

 大統領府は会議で民間と官僚が互いに対抗する状況を演出し、国民が公務員たちに感じるもどかしさを朴大統領が直接出て行き解決する‘ターミネーター’イメージを浮き彫りにする効果も狙ったと見られる。 このために現業に従事する企業家はもちろん、自営業者と言論人、民間専門家など60人余りをあまねく招請して職群別均衡も合わせた。

 朴大統領は会議の席で公務員と長官たちに対する‘規律締め付け’を試みて、公職社会に対して緊張感を吹き込む姿を直接演出しもした。 朴大統領は民間の質問と建議に対する関連部署長官の返事の渦中に「ちょっと待ちなさい」として、直接自ら返答の難しい質問と指摘をした。 「リアルタイムで(規制が)どのように変わって、どのように直すのかを起業する方々が分からなければならないのではないか」、「すでに時間が長く流れたが、まだ推進が完了していないなら大問題だ。 関係部署も責任を一緒に負わなければならないのではないか」という叱責も続いた。 ユン・サンジク産業通商資源部長官が「認証関連コールセンター‘1381’を開通した」と報告して、 「ところで1381を皆がご存知なのか。 分からなければ、政策がないのと同じだ」と正面から受けて会議場に緊張感が漂った。

 注目度を高めようとする朴大統領の‘劇場政治’は単純にテレビ生中継だけでなく、独特の言語使用を通じて具現されもした。 朴大統領は年初から「規制改革と書いて、雇用創出と読む」、「ぷつんと規制を投げて置けば、カエルがそれに当たって死ぬこともある」として、規制改革を強調してきたが、最近では規制に対して "癌の塊り" 、 "打ちのめさなければならない敵" という刺激的な言語を使って世論喚起効果を上げたことがある。

 規制改革分野だけでなく朴大統領は最近、自身が精魂を込めている分野に対してはほとんどこのように直接関わる姿を見せて、世論の視線を引っぱる方式を使っている。 統一準備委員会を各部署長官級をほとんど出席させるマンモス級に構成した後、直接委員長を務めることにしたのも同じ脈絡だ。 貿易投資振興会の、観光振興拡大会議など主な会議も朴大統領が直接主宰している。 ただし一部では朴大統領が国政課題推進のための‘ハードウェア’を強化するだけに‘ソフトウェア’をも取りまとめているかは疑問という指摘もある。 統一準備委員会を新設しながらも、対北韓肥料支援などには政府が否定的な態度を維持するなど、内容が形式について行けていないのではないかということだ。

ソク・ジンファン記者 soulfat@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/629171.html 韓国語原文入力:2014/03/20 20:44
訳J.S(2210字)

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