大統領府の現職秘書官が6・4地方選挙を控えてセヌリ党地方議員出馬申請者の面接に参加した事実が明らかになり、選挙管理委員会が公職選挙法違反有無など調査を始めた。 セヌリ党が公言した地方選挙‘ボトムアップ式公認制’が有名無実だったのではないかという批判が出ている。
6日、セヌリ党京畿道水原地域関係者らの話を総合すれば、大統領府民政首席室イム・ジョンフン民願秘書官は先月22日、水原市 丁選挙区(霊通区(ヨントング))の京畿道議会議員・水原市議会議員選挙に出馬する申請者15人と共に登山して昼食をとった後、午後2時30分頃にセヌリ党党協委員長らと共に15人に対する面接に参加した。 翌日、一部の申請者はセヌリ党関係者から脱落を通報されたという。
このような事実はセヌリ党所属の前職京畿道議会議員が先月26日‘セヌリ党霊通党員同志に差し上げる文’という携帯メールを送ったことから明らかになった。 京畿道議会6~7代の議員だったこの人物は、<ハンギョレ>との通話で「党員たちに私の心境を訴えた。 この間私が管理してきた地方区(梅灘(メタン)1~4洞)で競選候補2人を選定したと言うが、私は競選に含まれもしなかった。 これは中央党のボトムアップ式公認方針ともそぐわない処置」と話した。 彼は「セヌリ党地方区幹部から‘イム秘書官が○○○国会議員と合議して△△△党協委員長が新たに(水原)市長候補になると思うが、(あなたは)霊通区選挙対策責任者に決定された’という通知を受けた」と明らかにした。
現行公職選挙法は、公務員が地位を利用して選挙運動の企画に参加したり、企画の実施に関与する行為などを禁止している。 京畿道選管委関係者は「総合的に判断してイム秘書官の法違反有無を確認する」と話した。
水原地域ではイム秘書官らが特定人物を水原市長に内定することに合意したというニュースが広がるなかで、すでに出馬を宣言し党内競選などを準備してきたセヌリ党水原市長候補側は激昂した反応を見せた。 セヌリ党水原地域の要人は「すでに候補が出てきて競選を準備中なのに、なぜ大統領府秘書官と現職国会議員が出てきて特定の党協委員長を市長選挙に出ろと強く推すのか。 これはボトムアップ式公認でないばかりでなく、密室公認、密室野合だ」と強く反発した。
これに対してイム秘書官は「私がその地域で党協委員長も務め、7年間政治をしたので助言したのだ。競選が原則であり決定権がないので面接では絶対にない」と話した。
イム秘書官は国会立法調査処長を務め、2012年4・11総選挙でセヌリ党公認で水原市 丁選挙区に出馬し落選した。 以後、党協委員長を辞め昨年3月から大統領府民願秘書官として勤務中だ。
水原/ホン・ヨンドク記者、ソク・ジンファン記者 ydhong@hani.co.kr