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[キム・ヨンパン前庁長 1審無罪判決] 国家情報院コメント事件 無嫌疑 発表

登録:2014-02-06 22:47 修正:2014-09-05 17:32
「時期・内容には物足りなさ」 としつつも…
裁判所、警察の大統領選挙直前奇襲発表に免罪符
キム・ヨンパン前ソウル地方警察庁長官が6日午後、1審宣告公判で無罪判決を受け、喜びの表情で裁判所から出ている。 キム・ソングァン記者 flysg2@hani.co.kr

 2012年12月、第18代大統領選挙の直前に、国家情報院による大統領選挙介入疑惑を捜査した警察が捜査内容を縮小・隠蔽した中間捜査結果を奇襲的に発表したことに対して、裁判所が "発表時期と内容に多少物足りなさが残る" としつつも‘大統領選挙に介入する意志はなかった’という判断を下した。 野党と検察は‘常識に符合しない判決’とし反発している。

 ソウル中央地裁刑事21部(裁判長イ・ポムギュン)は6日、特定候補を当選させる目的で警察の捜査内容を縮小・隠蔽して発表した疑い(公職選挙法違反など)で不拘束起訴されたキム・ヨンパン(56)前ソウル地方警察庁長官に "選挙に介入する意図はなかった" として無罪を宣告した。

 裁判所はキム前庁長が国家情報院職員キム・ハヨン(30)氏のノートブックPCに対する分析範囲を制限するよう指示した疑いに対して「ソウル警察庁デジタル証拠分析チームが任意提出者(キム氏)の意志を考慮して、それなりの熟慮と討議を経て自然に導き出されたことに過ぎない」と話した。 ソウル警察庁の証拠分析チームは、キム氏のノートブックPCからインターネット活動に使った数十ヶのIDとインターネットで政治関連文に賛否クリックをした痕跡などを発見したが、分析報告書から除いた。 キム氏が「分析範囲を大統領選挙の3ヶ月前からの文在寅(ムン・ジェイン)・朴槿恵(パク・クネ)候補支持・誹謗文だけに限定してほしい」という要請をしたためという理由からであった。

 ソウル警察庁証拠分析チームはまた、キム氏のノートブックPCから疑わしいIDなどを確保していながら、インターネット捜査が進行されていない状況でノートブックPCのハードディスクに分析範囲を限定し、2012年12月16日夜11時頃‘疑惑がない’と断定し発表した。 警察発表の直前に朴槿恵当時セヌリ党大統領候補は、最後の大統領候補テレビ討論会で「その女子職員がコメントを実際したのか、証拠も出てこなかった」と話した。

 裁判所は「当時は国家情報院選挙介入疑惑が明らかになっておらず、分析を掲示文とコメントに限定したので(今日のユーモア)賛否クリックが問題になるのか、分析チームが認識することもできなかった。 国家情報院の疑惑が不明な初期に発見され、不明確な証拠だったが、捜査を終結して起訴した現在の観点で意味を付与することには納得が行かない」と話した。 裁判所は更に「報道資料発表時期と内容において最善であったかと言えば、多少物足りなさが残る。キム・ハヨンが40ヶのIDとニックネームを使ったことが確認された以上、捜査が拡大する余地があることを明らかにするなど、不必要な誤解を避けることができた」と話した。

 検察は当時警察が捜査を更に行わなければならない状況であったのに、大統領候補討論会の直後に "疑惑がない" と発表したことは大統領選挙に介入する意図があったと判断し、キム前庁長を公職選挙法違反容疑で起訴した。

 この日判決が下された後、キム・ハンギル民主党代表は「特検がなぜ必要なのかを示す克明な例、政治権力が検察総長を追い出すなど捜査妨害に出る時、裁判結果にどのように影響を及ぼすのか示す例だ。 国民が納得するには難しい裁判結果」と話した。 セヌリ党は「裁判所の判決を尊重し、当然の結果として判断している」と明らかにした。

イ・ギョンミ、チョ・ヘジョン記者 kmlee@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/623072.html 韓国語原文入力:2014/02/06 22:17
訳J.S(1692字)

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