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‘文書偽造疑惑の核心’イ・インチョル領事に続き…文書渡した国家情報院職員も召還する見込み

登録:2014-03-01 00:31 修正:2014-03-01 07:52
国家情報院の協力なしには捜査困難
中国 司法共助すれば‘偽造’確認 容易

 ‘脱北華僑出身ソウル市公務員スパイ事件’控訴審裁判部に証拠として提出された国家情報院・検察側文書が、事実上‘偽造’だという暫定結論が28日出て来たことにより、証拠偽造疑惑に対する検察の真相調査も転換点をむかえた。 ‘偽造ではないかもしれない’という態度から、今や‘誰が偽造したのか’を明らかにする側に急速に移るものと予想される。

 検察は中国政府が偽造だと明らかにした3件の中国公文書取得・伝達過程に全て関わった国家情報院職員イ・インチョル瀋陽駐在総領事館領事を、この日午前10時から呼び夜遅くまで強力に調査した。 イ領事を相手に中国和龍市(ファリョンシ)公安局から発給されたというユ・ウソン(34)氏の中国‐北韓出入境記録と三合辺境検査廠(税関)の答弁書などを取得・伝達した経緯などを問い質したことが分かった。 検察はイ領事に対して文書を渡した第3の国家情報院職員および連座者を特定し、これらの人物も調査しなければならない。 検察真相調査チームを総括指揮するユン・ガプクン(50)最高検察庁強力部長は 「偽造疑惑を受けている文書の作成・伝達過程に関わった人々を全て調査する。 飛行機に乗って来る人もいる」と話した。

 検察が証拠偽造疑惑を糾明するには、国家情報院の自主調査結果とイ領事らの陳述を先に検証しなければならない。 この過程で押収捜索などの強制捜査に乗り出す可能性が高い。 問題は国家情報院と国家情報院職員に対する捜査が容易ではないという点だ。 国家情報院職員法23条は、捜査機関が国家情報院職員に対して捜査を始める時と捜査を終えた時には遅滞なく国家情報院長にその事実と結果を通知するよう規定している。

スパイの濡れ衣を着せられ最近無罪判決を受けたユ・ウソン氏は、保守言論が去る1月自身と関連して書いた記事を集めた。 保守言論はユ氏が‘韓国居住脱北者1万人の情報を北に渡した’と断定的に報道した。 彼は \

 刑事訴訟法に‘公務員の職務上の秘密に関する物品などに関しては、該当官公庁の承諾がなければ押収できない’と規定されている点も障害物だ。 国家情報院の押収捜索承諾があっても、情報機関の特性上から内部構造などが分かり難く、国家情報院の協力なしには実質的な捜索が不可能だ。 国家情報院大統領選挙介入事件特別捜査チームも昨年4月、国家情報院に対する押収捜索の際にナム・ジェジュン国家情報院長の事前承認を受けたが、メインサーバーに対する押収捜索はナム院長の反対で結局なしえなかった。

 検察はひとまず韓・中の司法共助に期待をかけている。 中国が虚偽文書作成および流通に関与した人々の陳述内容などに関する調査報告書を送るならば、検察としては荷を減じることができる。 検察は偽造という事実を確定するためにも中国政府が実際に中国の機関で使う印鑑を送らなければならないという立場だが、これもやはり司法共助を通じて協力を受けることを希望している。

キム・ウォンチョル記者 wonchul@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/626358.html 韓国語原文入力:2014/02/28 22:36
訳J.S(1330字)

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