「あまりに少ないお金で恥ずかしいですけど、私の4万7000ウォンが、また誰かの肩をたたいてくれたらと願っています」
歌手イ・ヒョリ(35)さんは手書きの手紙に「お金のために、みんなに知らぬフリをされる孤独感から人生を放棄する方たちがこれ以上出ないことを願う。 どうぞ頑張ってください」と書いた。イさんは、この手紙と現金4万7000ウォンが入った封筒を、15日ソウル鍾路区(チョンノグ)玉仁洞(オギンドン)の<美しい財団>事務室に送ってきた。<黄色い封筒プロジェクト>に参加したのだ。
<黄色い封筒プロジェクト>とは、双龍(サンヨン)自動車や鉄道労組の組合員など、ストライキ後に会社から損害賠償請求訴訟を起こされた労働者たちを助ける募金運動だ。10万人が4万7000ウォンずつ、計47億ウォンを集めることが目標だ。 美しい財団側は、47億ウォンの10%の4億7000万ウォン募金を1次目標としている。
昨年の裁判所判決によって、双龍車労組は会社や警察に47億ウォンを賠償しなければならない。過酷な損害賠償訴訟のために、ストライキに参加した労働者たちは賃金・退職金・ボーナス・住居・自動車・通帳などすべて仮差し押さえされ、経済的に困難なだけでなく、離婚や自殺など、極端な状況に追い込まれている。
イ・ヒョリは「ある母親の手紙が私を恥ずかしくさせた」として「ここ数年間、解雇労働者たちの困難な戦いを見ていながら、心の中でうまく解決されることを願うだけで、何も役に立つことができず、気が重かった。 私の意思と違ってあれこれ解釈されて世間の人の口端に上るのが負担に思われた」けれども「子供の塾の費用を節約して送る4万7000ウォン、解雇労働者たちに宣告された損害賠償額47億ウォンの10万分の1、こんなふうに10万人が集まれば、彼らと彼らの家族が生きられるようにできるのではないか、というその母親の手紙が、あまりにも善良で純粋で涙が出た」と、キャンペーンに参加することにした理由を伝えた。
<黄色い封筒プロジェクト>では、18日午後までに1300人余りが7300万ウォンを集めた。このプロジェクトはオンラインファンディングのプラットフォームである<アリのスポンサー>のホームページ(socialants.org)で進行中だ。
ソン・ホギュン記者 uknow@hani.co.kr