北韓が経済建設と人民生活向上のために平和的環境を用意することが重要だという立場を明らかにした。 今年に入って北韓が南韓に対して積極的に関係改善と軍事的敵対行為の中止を要求した理由が、経済問題にあることを説明したものと解釈される。
21日労働党機関紙<労働新聞>を見れば、‘平和守護は我が共和国の確固不動な意志’という題名の文で "経済強国建設と人民生活向上のための闘争を精一杯行っている我が共和国にとって、平和的環境を用意する問題は極めて重要だ" と明らかにした。 この新聞は "今回、南朝鮮当局に重大提案を送ったのもそうした努力の一環" と説明した。 これに先立って北韓は、去る16日‘相互誹謗・中傷と軍事的敵対行為を中断しよう’という内容の提案を南韓に送った。
経済的理由のために南北間に平和的環境が用意されなければならないという北韓の発表は、専門家たちの分析とも一致する。 キム・ヨンチョル仁済(インジェ)大教授は 「経済的都合など北韓の内部事情上、南北関係の安定が必要だと見られる」と分析してきた。 金正恩体制の成立3年目をむかえ、経済部門で成果を出す必要があり、そのために韓国と米国、中国などとの安定的関係が必要だということだ。
しかし朴大統領はこの日もスイス ベルンで 「北韓が自ら変化しなければならないが、自ら変化できないならば、変化せざるをえない環境を作らなければならない」として、再び北韓を露骨に刺激する発言を行った。 北韓において‘変化’、‘開放’、‘改革’等の表現は、体制崩壊を暗示する言葉であり一種のタブー語と見なされている。
一方、米国核航空母艦は2月に開かれる韓-米連合軍事訓練に参加しないことが確認された。
21日、合同参謀本部のある関係者は「今回の韓-米キーリゾルブ訓練期間に、米軍が韓半島近隣に海軍空母を送らないことを暫定的に決めた」と話した。 日本に駐留中である米第7艦隊所属のジョージ・ワシントン(9万7000トン級)号が来ないという意だ。 今回、米国核空母が来ないのは、直接的には老朽化にともなう整備が理由だと知らされたが、大きな枠組みでは北韓を不必要に刺激しないための決定という解釈が出ている。
北韓が大きな威嚇と見なす米国の核空母が、今回の訓練に参加しないことにすることによって、韓-米軍事訓練に対する北韓の非難がやわらぐかが注目される。 北韓が核空母よりさらに敏感に反応するB-2,B-52等の核兵器搭載が可能な爆撃機の訓練参加有無はまだ決定されていない。
チェ・ヒョンジュン、ハ・オヨン記者 haojune@hani.co.kr