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国家情報院、日常的に地方自治団体長・公務員 動向把握

登録:2014-01-08 22:34 修正:2014-01-09 05:41
調整官、警察・公務員など接待しながら
地方自治団体長の一挙手一投足を覗き見て
慶南道では政府政策に対する見解を探る
民弁弁護士 "国家情報院改革必要"
国会の国家情報院改革特別委野党幹事であるムン・ビョンホ民主党議員(左から二人目から)と委員であるユ・インテ議員、民主党京畿道(キョンギド)党委員長であるキム・テニョン議員が、イ・ジェミョン城南市長に対する国家情報院の政治査察疑惑と関連して8日午前、ソウル内谷洞(ネゴクトン)の国家情報院に抗議訪問している。 キム・ポンギュ先任記者 bong9@hani.co.kr

 国家情報院が野党の地方自治団体長を査察して、地方選挙に介入したという疑惑が起きている中で、国家情報院調整官(IO)が日常的に全国地方自治体などに出入りして団体長と公務員たちの動向を把握していることが明らかになり論議を産んでいる。 一部の調整官らは、警察と行政公務員、記者たちを接待しながら色々な情報を収集していることが確認され、これは国家情報院による職務範囲を逸脱した情報収集活動だという指摘が出た。

 8日<ハンギョレ>による取材の結果、京畿道(キョンギド)のある市を担当する国家情報院調整官は、最近まで市庁に出入りして公務員たちに会い、市長とも面談していることが確認された。 この調整官は情報収集のために記者や公務員などと時々会って酒代や食事代を出してもいた。 この市庁のある関係者は「永く出入りしたある国家情報院調整官は、市庁・警察署などの公務員たちに食事と酒を接待し、月に30万ウォンほどの活動費を与えて情報を収集した。 この調整官は市長と政治的に対立している要人や公務員たちに持続的に会いながら、団体長の一挙手一投足を全て覗き見ていた」と話した。

 政府の政策に対する公務員と地方自治団体長の意中を調べるなどの動向把握もなされている。 慶南道(キョンナムド)を担当する調整官は、昨年3~4回にわたりホン・ジュンピョ道知事を訪問し、政府の政策に対する知事の見解を尋ねていたことが確認された。 また、月に1~2回電話をかけて、ホン知事との通話を‘要請’してもいた。

 また、大田(テジョン)地域を担当した調整官も、ヨム・ホンチョル大田市長などを訪ねてきて、国内情勢や国政関連意見などを尋ねて帰るなど、常時的に動向を把握していたと言う。 大邱市(テグシ)のある関係者は「調整官が一分期に1,2回程度訪ねてきて、お茶を飲みながら‘上に市長さんをアピールして差し上げることはないか’という言い方で話を交わし動向把握をしている」と伝えた。 江原道(カンウォンド)のある関係者も 「国家情報院調整官が時々電話してきて、あれこれ尋ねている。 以前には国家情報院が人事係や秘書室にきて人事資料や知事の行跡資料を要求してもいた」と話した。

 ただし、ソウル市の場合、少なくとも表面的には市庁舎への出入りは途絶えたものと見られる。 クォン・オジュン ソウル市政務首席は「パク・ウォンスン市長の当選直後に国家情報院調整官が訪ねてきたが(パク市長が仕事をしていた)希望製作所を国家情報院が査察したことがある上に‘調整官が市庁に堂々と出入りしても良いのか’と警告したことがある。 以後には国家情報院職員が市庁に出入りしていないと理解している」と話した。

 結局、地域と該当調整官の指向により偏差はあるが、国家情報院調整官が全国各地で地域懸案と団体長に対する不法な動向把握をしながら広範囲な情報収集をしているわけだ。 地域では慣行という名前でこれを黙認しているということだ。

 民主社会のための弁護士会の事務次長パク・ジュミン弁護士は 「国家情報院の業務範囲は明確だ。 さらに国内情報収集も対共、対政府転覆、防諜、対テロ、国際犯罪組織など5種以外にはできないようになっている。 地方自治体に対する出入りと動向把握は不法行為としか見られない」と話した。 彼は続けて「国家情報院改革問題が国会で議論されている現在の状況にも関わらず、常時的な不法査察が止まないのは、それだけ国家情報院改革が必ず必要であることを反証している」と話した。

 一方、前日に国家情報院調整官の不法査察疑惑を暴露したイ・ジェミョン京畿道(キョンギド)城南(ソンナム)市長は、自身を査察し誹謗した疑い(国家情報院法違反)で国家情報院調整官キム・某氏を検察に告発する方針だとこの日明らかにした。 イ市長側は 「国家情報院職員キム氏が右翼市民団体が提起したイ市長の論文盗作論難と関連して、大学側の動向を把握し圧力を加えた情況も確認した」と追加暴露した。

 実際<ハンギョレ>がこの日入手したイ市長と嘉泉(カチョン)大(城南市(ソンナムシ)寿井区(スジョング)福井洞(プッチョンドン))副総長との通話録音を見れば、この学校のS副総長は「先月30日午前、国家情報院職員キム氏が訪ねてきて(問題になった)論文を要求したが渡さなかった」と録音されていた。 「(国家情報院職員が)学位論文を自分たちがちょっと参考にしたいと言って論文をくれと言った。 関連手続きが進行中だと言ったところ、後でもいいからくれと言った」とも話した。 これに対しイ市長が「(学位論文は)国会図書館にもあるのに、なぜ学校に来てくれと言ったのでしょう?」と尋ね、副総長は「学校の対応を見ようとしているのだろう」と答えた。 彼は続けて「(論文盗作論議などに対して)私が知らないのに、(国家情報院職員が)もっとよく知っていた。市民団体で問題提起するや動向把握しにきたようだった」と説明した。

 国家情報院京畿支部は前日出した報道資料を通じて 「国家情報院職員が懇意にしている嘉泉大関係者と閑談する過程で言論に出てきた話を交わしただけだ。 資料を要請した事実はない」と否認した経緯がある。

全国総合、キム・キソン記者 player009@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/area/618936.html 韓国語原文入力:2014/01/08 21:45
訳J.S(2559字)

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